ずっとヴィーガン暮らし

薬草学の母ヒルデガルトに憧れて植物療法を学んでいます

冬の喉ケア、春の鼻ケア

冬は乾燥の季節だ。口の中が乾燥しすぎて変な夢まで見ることもある。喉が渇いて仕方ないのに、どうしてもペットボトルが開けられないとか、やっと開いたら空気しか出て来ないとか。(笑)

 

それで夜中にハッと目覚めるんだけど、口の中がもう尋常じゃないくらいカラカラに乾いていて大変なことに。たぶんずっと口呼吸してたんだと思う。最近は対策として水筒にお白湯を入れて枕元に置くことにしている。ひと口含めば口の中に潤いが戻り、また眠りにつけるから安心だ。

 

そんな乾燥する冬に特に重要なのが喉ケア。熱湯を注いだマグカップに精油をたらして蒸気吸入したり、チンキでうがいをしたり。いつもうがい用に作っているのは、抗菌作用のあるセージユーカリタイムをブレンドして作るチンキだ。自家製うがい薬は味もイソジンそっくり!

 

今回はちょっと趣向を変えて、口内の粘膜保護によいとされるマロウと、喉や美声に効き音楽家たちに愛されたスミレをブレンドしてチンキを仕込んでみた。

左がスミレ、右がマロウブルー

これらを小瓶に入れてウォッカを注ぎ、2週間たったら漉して完成だ。

チンキは植物に含まれる有効成分をアルコール液に溶出させたもので、長期保存もできるし、ハーブティーより即効性があるので家庭の「緑の薬箱」には欠かせない。今回はうがい用に作ったけど、お白湯に数滴たらして飲んだり、水で薄めてスプレーにしたりと色々使える。

 

「ハーブチンキ事典」によると、チンキの歴史は大変古く、紀元前1500年頃の古代エジプトの医学書「エーベルス・パピルス」には「ケシのチンキが子供の夜泣きに使われていた」という記述があるそうだ。

 

東洋でのチンキの始まりは、後漢366年に活躍した神医「華陀」が考案した「屠蘇」だという。日本でも平安時代には宮中の正月行事としてお屠蘇を飲む習慣が定着していたというから、日本の元祖チンキはお屠蘇ということか。

 

はるか大昔から人々の健康の力になってきたチンキ。私もせっせと手作りして活用している。インフルエンザ流行の季節にはエキナセアチンキを、寝る前にはカモミールチンキや金木犀のチンキを飲んでいる。

さて、冬も半ばをすぎるといよいよ花粉の季節だ。昔は仕事に差し支えるくらいひどかった花粉症も、長年の自然療法のおかげか今はほとんど気にならなくなった。

 

それでもネトルのお茶を早め早めに飲むように意識している。ドイツでは「春季療法」と呼ばれ、古くから春先の花粉症予防に、アレルギー症状の緩和作用があるネトルのハーブティーを積極的に飲む習慣がある。時間をかけてアレルギー体質そのものに働きかけるため、なんと前年の12月頃から飲み始めるのがいいらしい。

 

だけど、ネトルのハーブティーって正直あんまりおいしくないので、私はいつもエルダーフラワーやレモンバームとブレンドしてた。

 

なにか鼻のケアにいいブレンドはないかなと探していた時に、薬剤師・フランス植物療法士である梅屋香織さんの本に鼻ケアによいブレンドを見つけた。風邪による鼻水・アレルギー性の鼻炎・鼻水・鼻づまり、全てに対応できるという。

 

感動したのはアカマツが入っていたことだ。数年前からアカマツに夢中だったので、このブレンドには飛びついてしまった。

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使用するのは、ユーカリペパーミントタイムマロウアカマツだ。全て家にあったのでさっそく作ってみた。

お湯を注ぐとマロウブルーのきれいな青が立ち上がり、ペパーミントやユーカリがふわっと香って、飲んでみるとアカマツのすっきりさが際立ち、後からタイムが効いてきた。タイムとユーカリでちょっとうがい薬っぽい感じがしなくもないけど、なかなか飲みやすいティーだった。

 

ハーブティーのブレンドというのは本当に難しく、効能をいろいろ欲張ってしまうとお味のほうがイマイチだったり、飲みにくかったりとなかなか思うようにいかない。やはり飲んだ時にほっとして、香りもよく、癒されるな~と実感できるものがベストだ。まだまだ研究中だけど、秘訣はたぶん配合比率じゃないかなと思っている。

 

乾燥が気になる冬の喉ケアに、花粉症による春先の鼻ケアに、植物療法でできる対策をやってみました。

チンキはまだ浸け込み中

人によって自分の心や体を支えてくれるものは違うと思うけど、私の場合は長年続けている自然療法がいちばん無理がなく、しっくりきている。季節によって緑の薬箱の中身をあれこれ試しながら入れ替えるのも、薬箱のオリジナル感が増して楽しい作業だ。

 

 

 

 

ローゼル、引き寄せ?

ここでも何度か書いているローゼル。昨年デパ地下で初めて生のローゼルに出合って感動した話。今年はローゼルの1日講座に参加し、持ち帰った生のローゼルで家実習をし、余った種を庭に植えた話。種がハート型だなんて可愛すぎる~。

最近ちまたではローゼルが流行っていて、ローゼルを愛する人をローゼリアンと言うらしい。確かにルビーレッドの色、愛らしい形は独特で他に類を見ないほど魅惑的だ。初めて生のローゼルを見たら誰でも虜になっちゃうんじゃないかな。(ちなみにクレオパトラもローゼルで美貌を保っていたという)

 

そんなこんなでローゼルに夢中になっていたら、ローゼル愛が引き寄せたのか(笑)、まったく予想外の場所でまたローゼルに出合った。

 

紅葉を見ようと秋月城跡に出かけて周辺を歩いていたら、いきなりローゼルが目に飛び込んできて驚いた。なぜ~、こんなところにローゼルが!

 

まるでほおずきのようにバケツに刺して無造作に売っていた。うわぁ、こんなの初めて見たわ。感激で動けない私。

デパ地下では10粒ひとパックで300円ぐらいだったけど、こんなふうに束で買えるなんて夢みたい。さっと新聞紙に包んでくれて、そんなワイルド感もなんかいいなぁ。

茎から外して、きれいに洗う。わーい、いっぱいだ。

何を作るか迷うけど、この前ジャムを作ったばかりなので、今回はシンプルに塩漬けに。先日のローゼル講座で初めて食べたローゼルの塩漬け、これがピクルスみたいで実に美味しいのだ。

 

ボウルにヘタと種を取り除いたローゼルを入れて、塩で和えるだけ。すぐに作れるし、きれいな色なのでお料理にもいろいろ重宝する。

これだけでご飯もイケるし、大根と和えたり、サラダにトッピングしたり。酸味と塩味がアクセントになってコラボしやすい。この透き通るようなきれいな赤が緑の野菜に映える。

 

おにぎりに混ぜると絶品。

ローゼル(ハイビスカス)のお茶は酸味があって、体に活を入れたい時にぴったりだし、シロップはトロっとして喉にも優しい。そこに塩漬けも加わってローゼル三昧だ。

 

まだ他に利用法はないかなと調べていたら、台湾のベストセラーレシピ本「台湾漬 二十四節気の保存食」にありましたよ。「台所の魔法使い」というミニタイトルで「香草糖」VS「香草鹽」にローゼルが出てきた。

 

香草糖・・・砂糖+ローゼル・薔薇・檸檬の皮・天竺葵(ゼラニウム)

香草鹽・・・塩+ローゼル・薔薇・檸檬の皮・天竺葵(ゼラニウム)

 

「食材をフードプロセッサーに入れて粉末状にし、瓶に詰めればできあがり」だそうだ。おそらくドライのローゼルを使うのでしょう。

棚の中にはどんな乾物がありますか?

庭にはどんな花が咲いていますか?

台所は、それらをもとに

創造する場所です

この本は大好きで、前に金木犀のシロップを作ったこともある。本によると、ローゼルは台湾東部の金峰郷の名産で「植物界のルビー」と人気だそうだ。台湾にもローゼリアンが大勢いるのかもしれない。

 

 

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秋の庭とハーブ仕事

暑かった今年の夏もいつの間にか終わり、爽やかな秋晴れの日が続いている。蚊もそろそろいなくなって庭仕事も楽になるかな。

 

うちの庭でうれしい発見。春に植えた時計草が初めて花を咲かせたのだ。姿形といい、色合いといい、なんと不思議で美しいことか。

 

花の形状が時計の文字盤にそっくりなので日本では時計草と呼ばれるが、メディカルハーブの世界ではパッションフラワーだ。「パッション」はキリスト教の「受難」が語源で、花の形をイエス・キリストが十字架に架けられた姿に見立てている。同じ花でもまったく違う名前が付けられたとは、なんとも興味深い話だ。

見ているだけで、吸い込まれてしまいそうな美しさ。この複雑な形状、鮮やかな色合いは格別だ。やはり自然界の美にまさるものはないとつくづく感じる。

 

ハーブ類もみんな元気に育ってくれて、そろそろ収穫してドライにする頃合いだ。料理にお茶に、クラフトにと大活躍のレモングラスを刈った。

ハーブ農家の方が、レモングラスは吊って乾かすより広げた方がよいと言っていたので、コモンセージと一緒に乾かすことにした。

1週間ぐらいで乾いたので、チョキチョキして瓶に詰めた。家庭用にはこれだけあれば十分だ。

一足先にドライにしたのがホワイトセージ。今年はあふれんばかりに育ってくれたのでなかなかドライが追い付かず、部屋中あちこちにぶら下げている。

 

北米の先住民が浄化の儀式ために使ったホワイトセージのスマッジスティック。私はヨガの前に葉っぱ1枚燃やすだけで心が鎮まるので、バラバラにして保存している。隣は仕込んで寝かせているポプリで、完成したら小さな布につめてサシェに。

そして、なんといっても毎年秋に幸せを運んでくれるのは金木犀だ。その年の天候によって、早かったり遅かったりと気を揉むこともあるけれど、今年も変わらず見事に花を咲かせてくれた。

 

窓を開けただけで、いい香りが部屋に入ってくるし、一枝花瓶に挿して飾れば家の中が楽園のよう。すごい香りのパワーだけど、香るのは1年のうちせいぜい1週間ぐらいだろう。儚いからこそ、ありがたい自然界からのギフト。

毎年お茶にしたり、シロップを作ったりして楽しんでいる金木犀だが、今年はチンキを作ってみた。瓶に花を入れてウォッカをひたひたに注ぐ。1ヶ月ぐらいたったら漉して完成。寝る前にお白湯に数滴たらして飲んだり、お菓子作りにも使えるので楽しみだ。

ところで、先日ローゼルの講座に参加してきた。生のローゼルはなかなか手に入らないので大変貴重だ。その時にいただいたローゼルを使って家で実習。定番のジャムを作ったり、意外な美味しさの「ローゼルの塩漬け」を作ったりした。

ローゼルは沖縄など気候が暑い地域で育つそうだが、先生が試しにお庭に種を植えたら、小さなローゼルが収穫できたそうだ。そのお話に感動して、私も植えてみることにした。

 

こちらがローゼルの種。なんとハート型で、ものすごく可愛い!

庭の中で、いちばん日当たりがよさそうなところに10粒ほど植えてみた。どうかなぁ、出てくるかなぁ、ダメ元だけど、出てきたらうれしいな。

 

庭はまったくの素人だから、うまく育たなかったり、枯らしちゃったりもある。それでも毎年同じように咲いてくれる花もあり、うれしい限りだ。秋晴れの日に感じた、小さな幸せを忘れずに。

 

 

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花を食した日

旅の途中の出来事。期せずして、一度にたくさんの花を食べる機会があった。エディブルフラワーとわかっていても、やっぱり花を食べるのはちょっと勇気がいる。

 

もちろん今までも、菊の花をお浸しにしたり、桜の花で桜ご飯を作ったり、椿の花の天ぷらを食べたこともあった。だけど、生の花を茎までむしゃむしゃと丸ごと食べたのは初めての経験だった。

 

週末に念願だった姫路城を訪れた。もう圧巻の美しさで、暑さも忘れるくらい。

新神戸駅から新幹線で帰路につく予定だったが、まだ時間が余っていたので急遽すぐ近くにある「神戸布引ハーブ園」へ行ってみることにした。まったく予定になかった旅のおまけ。

 

標高400mの山の中にあるハーブ園にはロープウェイで行く。これが長い長い。全長1460mもあるそうだ。アドベンチャー感が半端なく、けっこう怖かった。

山頂にはドイツの古城をモデルにした展望レストハウスがある。レストランやショップが入っていて、自然の景色を楽しみながらゆっくりとくつろぐことができる。

レストランではハーブを使った料理やハーブティーが楽しめるという。こんなところでヴィーガン料理は期待できないけど、連れとシェアでなんとかなるだろうと入ってみることにした。

 

パスタとハーブティーを注文したのだが、驚いたのは前菜だ。なんとエディブルフラワーがいっぱい。料理の上にもお花やハーブがいっぱい載っているけど、さりげなく脇に置かれている花も飾りではなく、すべて食べられるという。

本当に食べても大丈夫なのだろうか。園芸ショップでよく見かけるマリーゴールドもあるけど、ハーブ園のは食用で別物なの?

 

確認のために、フロアスタッフの方に何回も聞いてしまった。

「はい、すべて召し上がっていただけます。食べにくいようでしたら、花びらを千切ってお料理にかけてもいいですよ」

 

これだけ聞いてもまだちょっぴり不安だった。食べ慣れないお花を食べて、あとでお腹が痛くなったりしないかな、、。でもせっかくの機会だから「えーい、もう全部食べてみよう!」と腹をくくった。

 

連れは花には全く興味がないようだったので、生ハムや卵を担当してもらい、私は野菜とすべての花を担当することに。初めは恐る恐るだったけど、うん、おいしい。意外とイケる。

 

考えてみたら、ナスターチウムやルッコラの花はサラダで普通に食べている。その延長と思ったら案外平気かも。むしゃむしゃと茎まで丸ごと味わいながら、気がついたら完食していた。

 

お腹が痛くなることもなく、それどころかお花のエネルギーをそっくりそのままいただいて、元気が出たようだった。

 

帰りはロープウェイに乗らず、ゆっくりとハーブ園を巡りながら下っていった。広大な敷地だ。バラ園やラベンダー畑もあったけど、季節外れで咲いてなかった。残念。

 

途中エディブルフラワーのコーナーを見つけた。さっき食べたのはアリッサム、マリーゴールド、ペンタス、ナデシコ、コーンフラワー、サルビア等だったようだ。

とても素敵なハーブ園だったので、春になったら絶対また来ようと思った。

 

エディブルフラワーに興味が出てきて、こんな雑誌を買ってみた。花を食べる文化は世界中どの国にも昔からあるようだ。

イタリアでは、ズッキーニやかぼちゃの花に衣をつけて揚げたフライが人気。韓国では花を載せた伝統菓子「花煎」(ファジョン)が有名。ツツジもよく食べるそうだ。

タイではバナナの花を生で食べ、メキシコではダリアの花を煮込んで食べる。中国では薬膳で花を食べる養生法があり、アメリカではタンポポやベゴニアが古くから食べられていたそうだ。

 

「人はなぜ花を食べるのか」という問いには、やはり「心身に効用がある」という共通認識から、花食文化が世界に広がっているようだ。またメキシコでは「花には強い神聖な力がある」と考えられ、その力を体内に取り込む意味もあるそうだ。

 

花食ってなんか神秘的でハマりそう。でも日本エディブルフラワー協会によると、やはり注意が必要なようだ。

「農林水産省のガイドラインに基づいて食用として安全に栽培された花」
「園芸用は食用とならない農薬が使われていることもある」

 

大昔の人は身近にある花を直感的に食べていたのではないかと思うけど、現代人には「食用」かどうかが重要なポイントのようだ。ハーブ園での経験で花食にちょっと度胸がついた気がしていたけど、毒性のある花もあるというから、むやみやたらに食べるのはやめたほうがよさそうだ。

 

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庭のベリー&ベリーでコーディアル作り

我家の庭では、毎年この時季にブルーベリーとブラックベリーがたくさんとれるようになった。植えたのはもう20年も前で、よく実をつける年と、まったくダメな年もあったりしたけど、ここのところ豊作が続いている。うれしいことだ。

 

でも、正直ブラックベリーは食べにくい。熟して甘くなるまで待つとポタポタと地面に落ちてしまうし、大敵のカメムシがへばりついてチュウチュウと甘い汁を吸っている。そうなる前にとると、すっぱくて食べられないのだ。

ブラックベリーはアントシアニンやポリフェノールが豊富で、眼精疲労やアンチエイジングに効果があるという。だからカメムシばかりに吸われてはもったいないと、すっぱいうちにとって、せっせとジャムにしている。

 

愛読している薬草魔女の本によると、ブラックベリーの実や果汁は膀胱炎やリウマチに効くので重宝されていたとか。

 

また、葉には収斂効果があり、マウスウォッシュやうがいにも使われるそうだ。扁桃腺の腫れや歯肉炎、歯痛などお口のトラブルを和らげてくれる優れものらしい。意外とすごいぞ、ブラックベリー!

「魔女の手引書」より

いつもは酵素シロップにするところ、今回はイギリスの伝統的な作り方でコーディアルを作ってみることにした。

 

コーディアルとは「心からの」という意味を持つ飲み物のことで、古くは様々な薬草を混ぜ合わせたものが医薬品として使用されたそうだ。イギリスでは滋養強壮作用のあるコーディアルが暮らしの中で愛されてきたという。きっと代々受け継がれた家庭のレシピがあるんだろうな。

コーディアルの作り方は2段階。まずは果実に水を加えて煮ることから。

沸騰したら弱火にして15分ぐらい煮る。味見してみたけど、ただすっぱいだけだった!

次は、これを細かい網で濾していく。ふうっ、ブラックベリーはつぶつぶなので、なかなか手ごわい。手間がかかって思わずため息が出ちゃうけど、昔のイギリスの暮らしに思いを馳せて、のんびりと手作業を楽しもう。

きれいに濾せたら、砂糖を加えて煮詰めていく。最後にレモン汁を加えると、スッキリと美味しくなる。

煮詰めたら、漏斗で瓶に移していよいよ完成だ。最初はゆっくり丁寧にしていた作業も、だんだんいい加減になってきて、終わる頃にはいつもいっぱいこぼしている。

きれいな色のベリー&ベリー・コーディアルの完成。炭酸で薄めたり、紅茶にちょっと落としたり、オーツミルクで割ったりといろいろ楽しめる。

コーディアルと聞いて思い出すのは、赤毛のアンのお話。大人たちの優雅なお茶会に憧れているアンはダイアナをお茶会に招く。

飲み物に何を出すかは、黙っておくわね。ラの字とコの字で始まる二つの言葉で、色は真っ赤よ。それだけ教えてあげる。

「赤毛のアン」(集英社)より

ところがアンは大変な失敗をして、お茶会は台無しになる。ラズベリー・コーディアル(木いちご水)を出したつもりが、間違ってスグリのワインを出してしまったのだ。美味しくて3杯もおかわりしたダイアナは、すっかり酔っぱらって具合が悪くなってしまう。

 

カンカンに怒ったダイアナのお母さんからは、性悪な子、二度と遊ばせないと会うのを禁止され、アンは失意のどん底に落とされる。

 

この話を読んだ時、私の中にラズベリー・コーディアルが強烈に印象に残った。真っ赤な色をした、いかにも外国の飲み物といったカタカナの響き。一体どんな味がするのか。

 

長い間ずっと憧れていて、庭にもラズベリーを植えてみたけど、隣のブラックベリーのパワーに押されて、育たなかった。場所を変えてまた植えてみようかな。いつかは憧れのラズベリー・コーディアルを手作りしてみたいものだ。

 

 

YOJO灸って、怖がり屋さんのお灸入門にはいいかも

今週のお題「上半期ベスト◯◯」

 

私の上半期ベストワンは「YOJO灸」というお灸です。今回はそんなお灸の話を書いてみました。

 

最近「お灸女子」「灸活」という言葉をよく聞くようになった。自分の体に気を配り、プチ不調ぐらいなら自分で治そうとする人が増えているのかな。そんなセルフケアに、お灸は人気があるようだ。

 

私も10年以上前、カルチャーセンターのお灸講座に通って、ツボを学び、セルフお灸のやり方を習ったけど、身に付かなかったなぁ。お灸ってやっぱりなんか怖くて私にはハードルが高かった。

 

その時のテキストがこちら。講師は鍼灸師の古藤佳子先生。

手作り感あふれる素敵なテキストだ。断捨離せずに取っておいてよかった。10年ぶりにまた学んでみようかと思っている。

お灸からはすっかり遠ざかっていたところ、「ヒルデガルトの薬草学」を学んでいる時に、よもぎのお灸作りの実習があった。へえ~お灸って自分で作れるものなのかと驚いた。

 

送られてきた教材は乾燥よもぎ。これをすり鉢で擦ってふわふわにして円錐形にするというけど、半信半疑。

一応やってはみたけれど、合っているのかわからず不安だった。

先生が「火傷するといけないので、生姜のスライスに載せてから火をつけて」とおっしゃっていたから、よけいに怖くなってしまった。お灸は諦めて、タブ粉を混ぜてお香にしてしまった。(笑)

そんなこんなで「お灸女子」に憧れながらも、お灸習慣が身に付かなかった私が最近出合ったのが「YOJO灸(ジョジョキュウ)」という火を使わないお灸だ。

なぜ惹かれたかというと、「世界初!アロマ水で焚くお灸」というキャッチコピーが目に留まったからだ。アロマ水で焚く?なになに、と興味津々でさっそく買ってみた。

セルフお灸のハードルが高いのは、「火が心配」「煙が臭い」「火傷が怖い」等だと思うけど、こちらは「無煙」「無臭」「水で発熱」とあるので気軽に試せそうだ。

 

アロマ水はひのきくろもじバラの3種類あって、私はバラを選んでみた。「長野小諸薔薇」とあり、標高100mの地で栽培された無農薬の薔薇から作られたアロマウォーターだそうだ。

 

中身はお灸が12個とローズウォーターが3本。

使い方は簡単のようだ。
①アンプルを割ってアロマウォーターを小皿へ移す。
②白いシールを剥がして、粘着面を指につける。
③反対側の面をアロマウォーターに15秒浸す。
④ツボに貼る。

 

いざやってみると、アンプルなんて割ったことないから、なかなか割れなくて手間取ってしまった。でもローズウォーターがいい香りで癒される。

 

手順通りにローズウォーターに浸してから、まずは貼りやすそうな左手の合谷というツボに貼ってみた。ほんのり温かくてほっとする感じ。「熱すぎる場合は~」と注意書きがあったが、全くそんなことはなかった。

 

ローズウォーターが余っているので、首の後ろの天柱というツボに貼ってみた。なんか手軽でいいな。

 

調子に乗って、足の裏の湧泉というツボにも貼ってみた。この手軽さと、怖くない感じはお灸入門者にはとてもいいと感じた。ただそんなに熱くなかったので、お灸に慣れている人には物足りないかもしれない。

 

また、アロマウォーターは3本しか付いてないので、使い切ってしまったら水に浸すことになる。私は庭の花やハーブを時々蒸留してアロマウォーターを作っているので、それに浸けたらよさそうだ。

 

このYOJO灸を開発したのは、植物療法士・漢方養生指導士の橋本真季さんで、祖母が鍼灸師だった橋本さんは幼い頃からおばあちゃんの手伝いをしながら、全身のツボを学び、鍼灸に親しんできたという。

 

そして、テラピストの語源でもある「THERA(テラ)」という名のブランドを立ち上げ、このYOJO灸を始め、お香やアロマなどのオリジナル商品を販売している。

 

初めてお灸の講座に参加してから、あっという間に10年が過ぎてしまった。「なんとなく怖い」という理由でお灸習慣が身に付かなかったのは、あまりにも怠惰で、情けないと自分でも思う。

 

昔の人は医食同源、よもぎを乾燥させてお茶にしたり、お灸にしたり、お香にしたり、普通にやっていたんだろうな。

 

でもこのYOJO灸のおかげで、今回やっとセルフお灸入門の入り口に立つことができた気がする。何事も始めは怖い。最初の一歩はできるだけ低く、お手軽に。

 

 

 

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金木犀の蒸留はこちら↓

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ヘビイチゴで虫刺されの特効薬を作る

今年も新緑の季節がいよいよ到来だ。昨年の今頃、高知県にある牧野植物園に一人旅したのを思い出す。今、朝ドラを楽しみに見ているので、早くもまた訪れたくなった。

 

さて、植物療法の世界では本格的な暑さが始まる前に、必ず準備するものがある。ハーブの虫除けスプレーと虫刺されに効くローションだ。

 

特に「ヘビイチゴのローション」は、いろんな本によく載っているし、実際に作って使った人が「驚異的な効果」「痒みと痛みが瞬時に治まって感動」「まるで魔法水」「痒み止めの秘薬」などと絶賛するので、以前から興味津々だった。

 

実は一昨年に受けた植物療法のズーム講座で、実習課題が「ヘビイチゴのローション作り」だったのだが、元々インドア派の私だけがヘビイチゴを見つけられず、課題をパスしてしまったという苦い思い出がある。皆さん、それぞれお住いの地域でしっかり見つけて実習をクリアされたのに。

 

「どこに生えているんですか」と聞く私。
「普通にその辺に生えてるんだけどねぇ」と返答に困る先生と皆さん。
「その辺って、具体的には?」とツッコむ私。
「・・・・・」

高知旅行中に見つけたヘビイチゴ、嬉しくてパチリ

リベンジ、リベンジと思いながら昨年も見つけられず(旅行中にはあったのに)今年こそはと積極的に歩き回ったおかげで、なんとかローションを作るぐらいのヘビイチゴを手に入れることができた。

同じ場所に、大きいのや小さいのがたくさん生えていて、ヘビイチゴにもいろんな種類があるのかなと思って採って来たけど、後で調べてみたら大きいのは野イチゴだった。(野イチゴはラズベリーの仲間で美味しいけど、ヘビイチゴは別物で味はないらしい)

 

ローションの作り方は簡単で、焼酎に浸けるだけ。ハーブの世界ではウォッカでチンキを作るので、ウォッカに浸けることにした。

 

上から覗くとこんな感じ。野イチゴも間違って一緒に浸けちゃったけど、大丈夫だったかな。野イチゴだけ取り出して、マフィンでも焼こうか。

最初のうちは瓶を時々揺すって混ぜる。そうするとヘビイチゴの赤い色がだんだん抜けてきて、赤茶色っぽい液体になるらしい。浸ける期間は1ヶ月と言う人もいるし、3ヶ月と言う人もいる。きれいに濾すと次のシーズンまで1年は使えるそうだ。

今年はヘビイチゴが見つけられて本当によかった。2年遅れだけど実習がクリアできて最高の気分。果たして虫刺されやあせもにどれだけ効くのか、早く自分の体で試してみたいなぁ。マムシに咬まれた時に重宝したと書いている方がいた。そんなにすごいの?

 

使い方は、麺棒やコットンに染みこませて直接患部に塗ったり、スプレー容器に移して、シュッっと吹きかけたり。ただし、アルコールに弱い人や子供は、水で薄めて使ったほうがよいそうだ。

 

へびいちごローションで検索したら、なんとヨモギで有名な、あの「若杉ばあちゃん」のところで売っていた。うーん、ラベルも可愛くて買ってみたい気もするけど。

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それにしても、ヘビイチゴって古くから漢方でも抗炎症に用いられてきた優れものらしいけど、「蛇」という名前がつくからか、なんか怖いし、怪しいイメージがある。無毒なのに「毒苺」という別名まで付けられて。ちなみに花言葉は「可憐」「小悪魔のような魅力」だそうだ。

 

名前の響きから、つい怪しい雰囲気を感じてしまうヘビイチゴだが、名前の由来には諸説あるようだ。生薬の「蛇苺(じゃも)」を日本語読みした、蛇のように地面を這って生育するから、蛇が食べるイチゴと考えられていた、蛇がよく出る森に生えるから、等々。

 

試しにAmazonでヘビイチゴを検索したら、意外にも小説や映画が出てきてびっくり。小悪魔、毒などヘビイチゴの持つ怪しいイメージには想像力・創作力をかき立てる魅力があるのか。かの萩原朔太郎にも「蛇苺」という詩があった。

實は成りぬ 草場かげ 小やかに 赤うして 名も知らぬ 實は成りぬ

大空みれば 日は遠しや 輝輝たる夏の午さがり 野路に隠れて 唱ふもの

魔よ 名を蛇と呼ばれて 拗者の 呪ひ歌 節なれぬ

野に生ひて 光なき身の 運命悲しや 世を逆に 感じては

のろはれし 夏の日を 妖艶の 蠱物と 接吻交わす蛇苺

 


蛇苺

 

日本には「和ハーブ」と呼ばれる、たくさんの野草・薬草がある。このヘビイチゴも昔から民間療法でよく利用されてきたという。

珍しい、貴重な薬草と違って、身近な場所に、あふれるような生命力で繁殖しているのは「誰にでも見つけられるように」という自然の神様の思し召しなのだろうか。ヨモギも然り、ドクダミも然り。こんな私でも見つけられたのだから、ありがたい話だ。

 

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お香の日に手作り香を焚く

昨年、大分にある香りの博物館を訪れてから、香りについて俄然興味が増していろいろなアロマやお香を試している。最近は和の香りにより惹かれるようになり、いつの間にか毎日お香を焚くのが習慣になった。

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季節は春、ちょうど4月18日は「お香の日」ということで、何か特別な日にしたいなと思っていたところ、ニールズヤードさんで「手作りお香」の講座を見つけた。

 

以前、本を参考にタブ粉とヨモギでお香を作ったことがあったけど、完成したと思って袋にしまったら、すぐにカビてしまった。

 

一度きちんと学んでみようと、さっそく申し込んだ。最近はオンライン講座が多いので家にいながら体験できてとても便利だ。

 

届いた教材はこちら。作り方は至ってシンプルで、タブ粉に植物オイルとお水を混ぜるだけ。以前はそこにヨモギを混ぜたけど、今回はお花の精油を混ぜていく。

ただし、混ぜ方にポイントがあるようだ。大雑把に混ぜるのではなく、丁寧に、根気よく、全体になじむように混ぜていく。

 

まず、ビニール袋に入れたタブ粉に植物オイルを入れてよく混ぜる。なじんだら、今度は水を小さじ2ぐらい少しずつ混ぜていく。あら、不思議。お水を入れたら茶色の粉がピンク色になった。

全体がひとつにまとまってきたところへ、精油を混ぜていく。今回の精油はニールズヤードさんで販売されている「ウーマンズバランス」というブレンドに、パチュリを加えたもの。ウーマンズバランスはローズ・ゼラニウム・クラリセージのブレンドだ。

 

「女性としての自信と魅力を高めたいとき」「ココロやカラダが揺らいだとき」におススメのブレンドだそうだ。すごくいい香りで、こねている時間がまさにヒーリングタイム。

先生のお話の中で印象に残ったのは「香りを感じる脳の部分と、ストレスを感じる脳の部分は同じ」というお話だ。だから香りは、ストレスを感じている脳を一瞬で「いい気持ち」に変えることができるそうだ。

 

確かにバラやラベンダーなどの香りを嗅ぐと、嫌なことも忘れて一瞬でこの上ない幸せな感覚に包まれるけど、こんな体の秘密があったとは。

 

さて、まとまってきたらまず12個に分けておく。それを一つずつ、トンガリ帽子型に成型するんだけど、粘土遊びみたいでなんだか楽しい。

12個作り終わって並べてみると、トンガリすぎていたり、上でなく斜めを向いていたりと、何とも不揃い、よく言えば手作り感があふれている、、かな。このまま1週間から10日ぐらい乾かしたら完成だ。乾燥不足だとカビることもあるというから、以前の失敗は乾燥が足りなかったせいかも。

ところで4月18日の「お香の日」は、1992年4月に「全国薫物線香組合協議会」が制定した記念日だそうだ。その由来は日本書紀に、595年4月に「沈水、淡路島に漂着」と記されていることから。

 

淡路島に2mもある香木が漂着し、島民がその木を燃やすと大変いい香りが辺り一面に広がったので驚いて、朝廷に献上した。すると聖徳太子は、すぐにこの木が沈香だと見抜いたという。日本に初めてお香が伝来したエピソードとして伝わっている。

 

そして2つめの理由は、「香」の漢字の中に「十、八、日」が含まれていることだ。なるほど、クイズみたいで面白い!

 

10日間乾かしたので、いよいよ手作りお香を焚いてみることにした。どんな香りがするのやら。

うわぁ~、いい香り。薔薇の香りがするけど、ブレンドだからそれだけじゃない奥深さが感じられる。何より、ちゃんと燃えて、香ってくれるからうれしい。ピンクの色と煙の漂う先をただ眺めているだけでも、ああ癒される~。

 

ところが、お香の効果は癒しだけではないようだ。「香十徳」というお香の効能を表した詩がある。11世紀の北宋の詩人・黄庭堅(こうていけん)の作だが、一休禅師によって日本に紹介された。

 

感格鬼神 清浄心身
能除汚穢 能覚睡眠
静中成友 塵裡偸閑
多而不厭 寡而為足
久蔵不朽 常用無障

 

お香の良いところを端的に表した詩で、①感覚を研ぎ澄まし②心身を清らかにし③よく穢れを取り除き、、と続く。

 

その中で、私が驚いたのが4番目のもの。

能覚睡眠(よく眠りを覚ます)

 

今までアロマやお香って、リラックスするから夜に焚いて睡眠導入に使うといいのかなと思っていたけど、お香の場合は逆で「目を覚ます効果がある」とは全然知らなかった。

 

これから朝はお香を焚いてシャキッとし、夜はアロマを焚いてゆったりし、と使い分けてみるのも楽しいかもしれない。

 


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イギリスの台所レメディ、セージのうがい薬

古代ギリシャ、ローマ時代から万能薬として使われてきた聖なる薬草セージ。その名が救済を意味していることから「救世主セージ」と呼ばれていたという。

 

ヨーロッパでは「庭にセージがある家は病人が出ない」と言われていると知り、うちの庭にも2種類のセージを植え、飲用、浄化用と使い分けている。

 

さて、私が創刊号から愛読している雑誌「Veggy」の最新号に「世界の台所に伝わるホームレメディ」というおもしろい特集があった。

 

その中にイギリスのハーブ療法として、セージのうがい薬が紹介されていたので、さっそく作ってみることにした。私がいつも作っているうがい薬は、セージ・ユーカリ・ミントをウォッカに浸けて作るチンキなのだが、このレシピは煮出して作るようだ。

用意するものは、なんと水とセージだけ。シンプルでいいけど、ハーブティーと同じなのかい、とツッコみたくなる。

まず水を入れた小鍋を火にかけ、沸騰したらセージを入れる。

すぐにキッチン中にいい香りが漂って来た。イギリス女王エリザベス1世は、セージの色と香りをこの上なく愛して、栽培を命令したそうだが、納得のいい香り。湯気に顔を近づけると蒸気が鼻と喉を潤して、優しいスチームうがいをしているみたい。うーん、癒される~。

15分~20分煮出したら火を止める。なんか灰汁のような白いものが浮いている。これはやっぱり取り除いたほうがいいんだろうな。無農薬だから虫食いの葉っぱが多い。虫まで煮込んでしまったってことはないかな。ちょっと不安だけど、まあティーじゃなくてうがいだから。

冷めるまで、ちょっと休憩。余ったセージでティータイム。結局セージティーの濃いやつがうがい薬になるということだ。

 

私はシングルのハーブティーなら、断然このセージが好きだ。ポリジもよく咲いていたのでちょっと浮かべてみた。

ポリジは砂糖漬けにしておくとデザートの飾りなどに使えるんだけど、どの本にも卵白を花びらに塗ってから砂糖を載せていくとある。卵白を使わずに作ってみたいけど、何かで代用できないか。とろっとした葛湯はどうだろう。

ポリジを浮かべておしゃれなアイスキューブを作るのもいいけど、まだ氷の季節にはちょっと早そう。

 

さて、そろそろ冷めたので瓶に移そう。ガーゼを敷いた漏斗で漉していく。

色がすごくきれい~。昔から伝わるレシピということで、瓶もちょっとアンティーク風なものを選んでみた。チンキのうがい薬は1年もつけど、これは水で煮出しただけだから、冷蔵庫で1週間ぐらいだろう。毎日うがいしよう。間違って飲んじゃっても大丈夫。

冷蔵庫で少し冷やしてからうがいをしてみたら、すごくさっぱりした。セージにはすぐれた抗菌作用があり、咽頭の炎症や口腔内のトラブルによく用いられてきたというけど、このさっぱり感はクセになりそう。

 

「ドイツ婦人のハーブ学」という本に面白い記述があった。

新しい葉を二、三枚よく噛みなさい、そして呑み込んでしまいなさい。虫歯もそれで抑えられるし、歯茎も丈夫になるし、喉も扁桃腺も殺菌され、胃袋にあるものはきれいに消化されるのですよ

 

ドイツ版おばあちゃんの知恵袋といったところか。歯磨きの代わりにセージの葉っぱを噛むとは、そして呑み込んじゃうとは、ワイルドでいいなぁ。

 

以前読んだハーブの本で、リンゴ酢を加えてセージのうがい薬を作っていたのを思い出し、先ほどのセージ液に4人の泥棒の酢をほんのちょっと加えてうがいをしてみた。酸味でスッキリ感が増し、こちらもとてもよかった。酢を加えて作ったらもっと長持ちするかもしれない。

 

台所レメディ、楽しいのですっかりはまってしまったようだ。

 


veggy (ベジィ) vol.87 2023年4月号 [雑誌]

 


ドイツ婦人のハーブ学


有機フォーシーブスビネガー泥棒酢 28 500ml

 

 

 

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定期便で学ぶ、自然に寄り添うハーブティーのブレンド

聖ヒルデガルトの時代はハーブティーを楽しむ習慣はなかったという。当時は水が汚かったので、ハーブはもっぱらワインに入れてぐつぐつ煮出していたそうだ。そう考えると、お茶の時間をゆっくり楽しめるのは幸せなことだ。

 

自然療法を学び始めた頃は、ハーブティーのブレンドにせっせと勤しんだ。テキストに書いてあるブレンドは全てやってみないと気が済まない面倒な性分。今思うと、美味しいとか、体に効いてるとか、じっくり観察するというより「学んでいる感」に満足していたのだろう。

 

そしてある時、気がついた。自分という一人の人間に合ったブレンドは自分で見つけるしかないと。

 

私は寝つきが悪いのだが、一般的に「安眠のお茶」「ナイトキャップブレンド」と言われる、パッションフラワーリンデンバレリアンなどのブレンドを寝る前に飲むと、トイレに何回も起きて、安眠どころではない。

 

バレリアンは「朝起きて、まれに記憶が飛ぶことがある」なんて書いてある文を見つけてしまい、「記憶が飛んでたらどうしよう」とそわそわして、よけいに眠れなくなってしまった。

 

そんなこんなで、いつの間にかハーブティーのブレンドは無難なところで定番化(マンネリ化)していった。たまに張り切って何種類もブレンドしてみたら、まずくて「オエっ」となったことも。やっぱりブレンドには積み上げた「ブレンド学」が必要なのだ。

 

そんな時に偶然出合ったのが、こちらの和風月名のブレンドハーブティーの定期便。季節の巡りに添ったブレンドティーをいただきながら、その月に気をつけるべきポイントも学べそうなので、早速申し込んだ。

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1年コースの第1回目は神無月。ワクワクしながら待っていたところに届いたのがこちら。神無月には土用が含まれ、体調の変化に慎重に対応する必要がある、特に胃腸を整え、水毒にも気をつける等、その月の過ごし方のポイントが書いてあるので理解しやすい。

このような月ごとのブレンドは他で見たことがなく、とても新鮮だった。市販のブレンドは、冷え、花粉症、便秘、目の疲れ等の症状別か、デトックス、安眠、ホルモンバランス等の目的別がほとんどだからだ。

 

私は10年前からオリジナルの歳時記ノートを作っていて、二十四節気七十二候を書き、その月の行事、祭り、家仕事、庭仕事、養生、やること、行くところ、フィトセラピー、料理、チャレンジ、旬の食材、花等、毎年いろいろ書き加えている。

 

特にセルフケアカレンダーが役立っていて、「毎年11月にめまいが出ているな」「6月は頭痛とか鼻水とか腰痛とか、なぜか体調不良が多い」なんてことに気づくこともある。

 

この和風月名のハーブティーも書き加えることにしよう。霜月にはこのブレンド、師走にはこのブレンドと書いておけば、毎年巡って来るたびに大きな指針となってくれるだろう。

先生からのメッセージに、小瓶に移して、よく振って、混ぜてから飲むようにとあったので、小瓶に移してみた。神無月から睦月まで、4つ並んでいる姿が可愛い。定期便だけど、ひと月で飲み切ってしまうのはもったいなくて少しずつ残してある。

蓋にラベルを貼ったので、空っぽになったら真似して自分で入れてみよう。

大体5~8種類のハーブがブレンドされているけど、本当に美味しくて驚いてしまう。自分でブレンドすると、味が複雑になりすぎて、種類を増やせば増やすほど変な味になってしまうのに。

 

たぶん配分にも秘訣があるんだろうなぁ。後から柚子が感じられたり、すっきりしてるのにフルーティーだったりと、本当に絶妙なお味。複雑なのに飲みやすくて美味しいとは、これぞまさにブレンド力だと思った。

 

理想的には、その日の体調や、お天気、気分、目的(すっきりしたい等)に合わせて、庭からハーブをちゃちゃっと摘んできて、香りをかいだりしながら(本など見ずに直感的に!)ブレンドできたらいいんだけど。まだまだ修業中。

 

先日のオオニシ恭子先生の「自分食」と同様に、自分を整え、寄り添ってくれる「自分茶」を時間をかけて見つけていきたい、楽しみながら。

 

和風月名のブレンドティー定期便、またハーブ・アロマにご興味のある方、是非検索してみてくださいね。

植物・自然療法 ハーブ アロマのある暮らし!Repos+ ルポプラス @ 北九州市小倉北区

 

 

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