ずっとヴィーガン暮らし

薬草学の母ヒルデガルトに憧れて植物療法を学んでいます

ベーコンはお肉じゃない⁉

先日一人で外食の機会があった。もう午後2時を回っていたので、お腹が空いてとにかくどこかで早く食べたかった。知っている場所なら、いつものあの店で、となるのだが、初めての場所なので困ってしまった。

 

取り合えず、豚骨ラーメンやとんかつ屋はわかりやすいので、間違って入ったりはしない。いい店はないものかと探しながら歩いていると、パスタのお店があったので、まあ何とかなるだろうと入ってみた。

 

メニューを見ると、私が期待していた醤油系の "きのこパスタ" や "大葉のパスタ" などはなく、正直よくわからないので若い店員さんに

 

「申し訳ないんですが、お肉はちょっと苦手なので、、、あとクリーム系もちょっと、、」(この日本人的な物言いが悪い!)


「じゃあこちらがおすすめですよ。セットになさいますか?」

と言われ、お腹が空いていたのでセットを頼んだ。

 

ところが、パスタがきてびっくり~
ベーコンのブロックが山盛り・・・。野菜は玉ねぎぐらいで。そしてスープはポタージュ(クリーム系)、サラダにはハムが・・・パンにはバターが・・・⁉

 

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ベーコン、ベーコン、ベーコン、、、昔むかし食べた記憶が

 

うーん、初めての店だからねぇ、こういうこともあるよね。外食だからしょうがない。日本はまだまだヴィーガンレストランは少ないし(おまけにおしゃれでやたらと高いか、家でも作れそうな玄米、味噌汁、大豆コロッケぐらいの粗食かどちらかで・・)

 

申し訳ないとは思いつつ、ベーコンを端っこに押しやり、パスタと玉ねぎだけをちょっと食べたら、うーんやっぱり油がすごくて残してしまった。わずか5分ぐらいで帰ろうとしたら、先ほどの若者がやってきて心配そうに

 

「あのう、お口に合いませんでしたか?」と。

「いえいえ、お肉が苦手なもので・・。」(最初に言ったはずなんだけどな)

「・・・・」(・・?

 

どうやら彼にとってはベーコンはお肉ではないらしい。ヴィーガンの人にとってはおそらくハムもベーコンもお肉という感覚ではないだろうか。

 

「あ、そういう意味だったんですね。申し訳ありません。ちょっと待っていてください」と奥へ行き、指示を仰いでいる様子。そして戻って来て

 

「こちらのミスですから、お代は結構です」と言うではないか。

 

「いえいえ、私が曖昧だったので、はっきり動物性のものが苦手でと言えばよかったんですけど」

 

さんざんお互い「いえいえ」「ほんとに」とか言いながら、大げさなジェスチャーをしたり、頭を下げたり。結局私がテーブルにお代を置いて、逃げるように店を出てきてしまった。

 

後味が悪かった。お店の人は何も悪くない。おしゃれな店だったし、時間がずれていたから混んではなかったけど、おそらくランチタイムにはにぎわっていそうな店だ。ベーコンのパスタだって人気のメニューかもしれない。お店の対応は誠実だった。

 

思えば似たようなことは何度もあった。「お肉が苦手なので、ベジタリアンメニューありますか?」とはっきり言ったつもりだったのに、勧められた焼きカレーのど真ん中に生卵がのっていて、食べられなかったり。その時は「お客さん、焼きカレーってこういう料理なんです」と感じ悪かった。

 

要するに私の感覚ではお肉は動物性の代表だから

「お肉が食べられない」=「ハムもベーコンも卵も牛乳も含みます」なんだけど、一般の人にとっては「お肉=肉そのもの」なので全く通じないのだ。

 

お店の人からしたら、ヴィーガン?そんな人は初めから入って来るなということだろう。プライドを持って料理を提供しているのだから、あれこれ言われたくない気持ちもわかる。

 

店に入る時は「申し訳ないんですが、アレルギーがあって〇〇と〇〇は食べられないんですが、大丈夫ですか」と言ったほうが、かえってお互い誤解がなくていいのかもしれない。「ヴィーガンなので」と言うだけで通じる日が早く来てほしい。