ずっとヴィーガン暮らし

薬草学の母ヒルデガルトに憧れて植物療法を学んでいます

想い出つれづれ・・・幻のシュタイナー教育

本を読んでいたら、こんな言葉に出会いました。

 

「想いは強ければ強いほど、行動への反映率が上がります」(メモの魔力ー前田裕二)

 

そして、私の「想いの曖昧さ」が行動へと結び付かなかった苦い体験を思い出しました。

 

「七歳までは夢の中」

 

娘がまだ4,5歳だった頃。こんな素敵なタイトルの本を見つけました。シュタイナー教育に関する本です。そこに書かれている内容に衝撃を受けました。自分の子育てとはあまりにもかけ離れた内容だったからです。

 

・子供が手に触れるものは木などの自然素材(プラスチック無し)
・7歳までは文字を教えない
・テレビは見せない
・子供を柔らかい光の中におく(蝋燭の使用など)
・大地の恵みに感謝して穀物をいただく
・雑多な物を置かず、限りなく少ないもので過ごす

 

他にもまだまだありますが、子供が周囲から刺激を受けすぎないように、細心の注意を払って環境を整えます。窓や机も角がなくて、穏やかな丸みを意識していたり、カーテンなども淡い色を使ったり、椅子を丸く並べたり。

 

根底にある考え方は「七歳までは、お母さんのお腹の中にいる延長と考える」ということです。「子供の心に宿る星の輝きをできるだけ長く灯しておくために、強い刺激で揺さぶり起こして大人の世界に早々とひきずりこむことのないように」とあります。

 

 

幼児期の子供たちは「まだ目覚めていない、夢の中でまどろんでいる状態」「ファンタジーの世界を生きている」そうです。だから子供たちがゆっくりと時間をかけて「この世界と出会っていく」環境を作り、見守っていく必要が大人にはあるということのようです。

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刺激のない淡い色の世界

その頃は幼児期から英才教育をする風潮があり、子供を私立の一貫校に入れるために「お受験」の準備をする家庭もあり(今はもっとでしょうか?)うちはそこまでではないものの、周囲に遅れないようにヤマハに入れたり、スイミングに通わせたり、ひらがなドリルをやらせたりと、小学校入学前でも結構スケジュールが埋まっているような慌ただしさ。おまけに夕食を作っている時は、NHKの「おかあさんといっしょ」をつけっぱなしにしていたり、、。

 

すっかりシュタイナー教育の虜になった私は、他にも「ミュンヘンの小学生」(子安美知子)を始め、色々な本を読み漁ったり、日本のシュタイナー学園について調べたりしました。でも、当時の私の住まいからシュタイナー学園までは、電車を何回も乗り換えて片道2時間以上かかりそうなので、とても無理無理と即断念してしまいました。

 

そして2年ぐらい経って、うちの娘が公立の小学校に入った時、友人が同い年の娘さんをなんとそのシュタイナー学園に入れたことを知ったのです。

ショックでしたね~。私が最初、彼女に「七歳までは夢の中」を紹介したんですよ。二人で「シュタイナー教育ってすごいね」と話していたのに、、。

でも正直「やられた~」というような嫉妬の感情はありませんでした。彼女は学園の近くにわざわざ引っ越したんですよ。私にはとてもそんな行動力はありませんでした。彼女はシングルマザーだったので、私よりずっと大変な状況だったのに。

 

要するに私と彼女は人生に対する本気度が違ったということです。

 

その後いつのまにか疎遠になってしまい、残念ながら彼女に詳しい話を聞く機会を逸してしまいました。

 

行動する力・・・結局は想いの強さから生まれるんですね。

今自分の中にどんな " 想い " があるのか、曖昧にすることなくしっかり見つめていきたいと思います。