ずっとヴィーガン暮らし

薬草学の母ヒルデガルトに憧れて植物療法を学んでいます

梅子黄  うめのみきばむ 今年の梅しごとは?

梅子黄(うめのみきばむ)七十二候 第二十七候

 

蒸し暑くなってきました。一連の梅しごとの季節です。

考えてみたら、なぜ梅だけ「梅しごと」と言うのでしょう。「らっきょうしごと」「小豆しごと」なんて言葉は聞かないですよね。

 

一説によると、料理研究家の辰巳芳子さんのお母様(やはり料理研究家)辰巳浜子さんが、ある年梅摘みをしていた時にふと言った言葉だとか・・。

 

一言で「梅しごと」と言っても、梅肉エキス・梅シロップ・梅酒・梅干し・梅ジャムなど梅を使った保存食はたくさんあるので、人によって作るものも違うでしょう。それとも全部がんばった人だけ「梅しごとをした」と言えるのかな・・(#^^#)

 

使う梅も、出始めの青梅から黄色くなった熟した梅まで、用途によってちがいます。だからうっかり買いそびれると、その年はもう梅シロップは作れないなんてことに。私もぼやぼやしていたら、スーパーから一斉に青梅が姿を消し、黄色い梅ばかり並んでいて焦ったということもありました💦

 

毎年梅シロップを作りますが、数年前から普通のと、スパイシーバージョンと2種類作っています。スパイシーは冬にお湯で割って飲むと温まりますよ💛

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梅の酵素シロップ仕込み中

一般的な梅シロップは冷暗所に静かに置いて、発酵させずに1ヶ月ぐらい漬け込みますが、ここ最近はわざと発酵させて作る「酵素シロップ」のやり方で漬けています。朝晩よくかきまぜて発酵を促すので1週間ぐらいでできあがりますよ。

 

白砂糖を使うことについて疑問もあり、スパイシーの方は甜菜糖を使ってみました。

 

retoriro.hateblo.jp

白砂糖の酵素シロップにはローズマリーの枝を、スパイシーの方にはシナモンスティック、クローブ、カルダモン、生姜薄切りを入れました。

 

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少しずつ泡が立ち始め、発酵が進んでいます。そろそろできあがり

十分に発酵したら、丁寧に漉しながら保存用の瓶に移し替えます。この入れ替え作業で気を付けないと結構こぼすんですよね。こぼしたらショックなので丁寧に、丁寧にと唱えながらゆっくりと。

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梅の酵素シロップ2種類が完成しました。シロップを漬けた後の梅ももう一度やわらかく煮ておくと、お茶請けにしたり、刻んでケーキを焼くときに入れたり便利です。


 黄色い梅が出始めたら今度は梅干しの準備です。でも、去年のがまだ余っているんですよ😢今年は梅干しはパスしようかな・・・。季節のしごとは毎年やってこそ季節を感じられるものなのに、このごろはらっきょうでもなんでも翌年まで持ち越すことが多くて。作る量を減らして少量を楽しむようにしよう! 

 

5月末ぐらいから始まる一連の梅しごと。7月末の土用の頃に、梅干しを三日干せば梅しごと完了です。

 

長いですよね~。その間、砂糖が溶けたかと気にかけ、瓶をゆすったり、カビが生えないかと気を遣い、赤紫蘇が出るタイミングを計ってスーパーに行ったり、天気予報を見ながら三日続けて晴れそうな日を探ったり・・。

 

大変な仕事です。だから「梅しごと」という名前がついたのもわかるような気がしますね。庭に梅の木がある人は、梅摘みから梅しごとが始まるらしいですよ(*_*)

 

海街ダイアリーという映画がありました。その中で広瀬すずさんが演じる少女は、四人姉妹のうち一人だけ腹違いで別のところで育ちました。初めはなかなかお姉さんたちに馴染めませんでしたが、庭にある梅の木から梅摘みをし、梅しごとを一緒にやることで、心を開いていく場面がありました。

 

梅しごとは手がかかるので、こうやっておしゃべりしながら何人かでやるのもいいですね。そういう体験は記憶に残るいい思い出にも。

 

海外旅行に行く時、梅干しを持って行く人は多いんじゃないでしょうか。体調を崩した時にそばにあると安心。元気なときも梅干しがあればご飯もすすむ。やっぱり梅は日本人のソウルフードですね。

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