初めて生のローゼルを見たのは3年前のことだった。デパ地下で偶然見かけて、このルビー色の可愛らしいものは何だろうと思ったら、それがローゼルだった。ハイビスカスティーはよく飲んでいたけど、元のままの姿を目の当たりにして、ただただ感動したのを覚えている。
それからはもうローゼルに夢中、一端のローゼリアンになった気分で、ジャムにしたり、砂糖漬け、酵素シロップを作ったり、ローゼル講座に参加して「ローゼルの塩漬け」を習ってきたり。
最近はお花を売っているところでも、ローゼルをよく見かけるようになった。観賞用としても人気があるみたい。お花ではなく、エレガントな深紅の蕚がたくさん付いている姿は、なかなか個性的で絵になるのだ。
てっきり暑い国の植物だと思っていたら、日本でも育てている方が多くいると知って、私も庭に植えてみようかなと思った。種はしっかり取ってある。ローゼルは種までハート型で可愛い!

実は前に一度失敗している。その時は何の考えもなく、乱暴にも種を直植えしてしまったので、今回は丁寧に発芽させるところからスタートだ。これは4月の終わり頃の写真。いっぱい顔を出してきてうれしい。

その後、庭の地面に植えてひたすら待つ。どうかな、どうかなと毎日観察すること5ヶ月ぐらい。順調に育ってやっと蕾ができてきた!

次々に開花して、いよいよ生まれて初めてローゼルの収穫かとワクワクしていたのだけれど、、、。なんか変、赤くならない。どれも紅白のまだら模様で、深紅のルビー色とはほど遠い感じだ。蟻がいっぱいたかっているのも気になる。甘いの?

いちばん赤いのでも、こんな感じ。

ネットで調べてみたら「ローゼルが赤くならない」と、同じような写真を投稿している方がたくさんいた。原因は日当たり不足とか、夜も照明が当たって暗くなっていないとか、極端な暑さによるストレスとか、いろいろあるみたい。やっぱり猛暑が関係しているようだ。
植物も生き物だから素人が育てるのはなかなか難しいな。結果的にはあまりうまくいかなかったけど、発芽してからの数か月十分楽しませてもらった。土から顔を出して、花まで咲いてくれて、ありがとうという感じ。
そんなわけで、今年は生のローゼルは諦めて、常備しているドライのローゼルを楽しんだ。ここ数年で日本でも急にローゼル人気が高まっているのを感じる。以前はハイビスカスティーと言ったらほとんど輸入の粉末だったのに、手軽に固形のローゼルが手に入るようになった。

酸味のあるローゼルティーは、頭と体をシャキッとさせたい時にぴったりだ。いつもは生のローゼルで作る砂糖漬けを、ティーを入れた後のローゼルで作ってみた。ほんのりピンク色のプリンは、ココナッツミルクとオーツミルクにローゼルティーを混ぜて作ったもの。

ローゼルって砂糖だけじゃなく、塩にも合うから不思議だ。こんなに見た目がエレガントで、クレオパトラが愛したという逸話もあるくらいなのに、シャキシャキした漬物にも早変わり。ローゼルの塩漬けを入れたおにぎりはもう絶品だ。
せっかくドライのローゼルがあるので、「ローゼルソルト」と「ローゼルシュガー」を作ってみた。ローゼルの調味料が並んでいるだけで、物語に出てくる魔法のキッチンになったよう。

今年はうまくいかなかったけど、いつの日か庭が深紅のローゼルでいっぱいになっているところを見てみたいなぁ。まずは秋の庭を整えて、来年の春に備えよう。