ずっとヴィーガン暮らし

薬草学の母ヒルデガルトに憧れて植物療法を学んでいます

続・自家製プラントミルクの話

前回4つの植物性ミルクをご紹介しました。その続きの話です。

 

長年菜食生活を続けているとはいえ、その中身はかなり変遷している。マクロビ一辺倒だった時期もあれば、ローフードにはまり、毎日スムージーやプラントミルクを作っていた時もあった。今は昔ながらの和食に近い、穀物菜食に落ち着いている。

 

10年ぐらい続いたローフード生活。「生で食べると酵素が生きている」という話に魅せられて、生野菜や果物、ナッツ中心の食生活を送っていたが、あることをきっかけに急に興味が失せてしまった。大好きだったカシューナッツミルクも飲む気がなくなり、、。

retoriro.hateblo.jp

それでも体が欲していると感じる時は、スムージーやコールドプレスジュースを作ったり、ロースウィーツを楽しんだりしている。

 

さて、残っているのはタイガーナッツミルクだ。タイガーナッツとは、カヤツリグサの塊根で、ナッツではなく野菜の仲間だそうだ。スーパーフードとして話題になった頃に一度ミルクを作ってみたけど、正直あんまり美味しいと思わなかった。

 

ところが、先日偶然タイガーナッツの本を見つけて、やっぱりタイガーナッツってすごいんだと興味を持ち、今回のミルクに加えることにした。本によると、200万年以上も前から食べられていた地球最古の野菜だとか。

タイガーナッツ75gを一晩水に浸しておく。水を捨てて、ふやかしたタイガーナッツと水250mlをミキサーに入れ、攪拌してから濾す。

ひと口飲んで、甘い!と思った。他のミルクよりずっと甘味があった。以前作った時は、正直可もなく不可もなしといった感じだったけど、今回皮むきタイプを使ったことも関係しているのかな。

 

最後にもう一つ、私の好きなブレンドミルク、ディンケル・アーモンドミルクをご紹介したい。左は聖ヒルデガルト推奨の穀物、スペルト小麦(ディンケル)で、右は生のアーモンド。穀物とナッツをブレンドすることで、奥深い味のミルクができる

スペルト小麦1カップと生アーモンド1カップを、一晩水に浸しておく。ザルに入れてよく洗い、水500mlを加えてミキサーでしっかり混ぜてから濾す。量が多い時はチュファミックスが便利だ。

ブレンドすることで、アーモンドの主張が抑えられてクセのない味に仕上がる。さらっとしているのにコクがあって、じっくり味わうと奥深さが感じられる。シングルミルクもそれぞれ美味しいけれど、ブレンドもプラントミルクの世界を豊かにしてくれて、面白い。

さあ大変。パルプ(搾りかす)が山のようにできてしまった。いつもならこのパルプで作るロースウィーツが、ミルクの後の楽しみなんだけど。それにしても大量だなぁ。しかも7種類ものパルプ!考えようによっては、すごい栄養の塊だ。

 

取り合えず、いつもの要領でココナッツオイル、アガペシロップ、デーツ、無花果、シナモンやカルダモンなどのスパイスを加えてエナジーバーを作ろう。

忘れていけないのは、ココアパウダー。溶かしたココナッツオイルも加えて。

よく混ぜたら、型に押しつけていって、上からちょっとおめかし。クランベリー、かぼちゃの種、キャロブチップを載せる。マリーゴールドの花びらも飾って。

冷凍庫で2時間ぐらい冷やして、少し固まってから食べやすく切り分ける。一つずつラップに包んで冷凍庫に保存しておけば、食べたい時に食べられる。栄養たっぷりのローエナジーバーのできあがり。

 

まだまだ余っている分は、おめかしせずにそのまま保存。食べたい時にパキパキ割って食べるワイルドなおやつに。小麦粉や米粉を混ぜて、型抜きして焼けば、サクサクしたクッキーにもなる。

できたてのディンケル・アーモンドミルクとエナジーバーで、ほっと一息おやつタイム。今回のエナジーバーは、7種類のナッツや穀物が入っているので最強だ。

2回に渡って自家製プラントミルクをご紹介してきたが、個人的には、やっぱり毎日飲むものではないと思っている。原材料が輸入品ばかりだからだ。地産地消、身土不二の考え方とは相容れないと感じる。

 

「今は国境のない地球市民の時代。スーパーフードは地球からのギフトだから、ありがたくいただこう」という考え方もあり、それはそれで一理あるようだけど、日々の食事は和食中心で、ごくたまにスーパーフード、というくらいが私にはちょうどいい。

 

それでも、どうしようもなく「ミルク」に心くすぐられる時はある。自分で手軽に作れることを知っていれば、そんなときの助けになってくれるだろう。牛乳が苦手でもミルクを諦めなくていいのだから。