表紙がカモミールの薬草事典。手のひらサイズなのに薬草のことがいっぱい詰まっています。ボタニカルイラストもとっても素敵。
どこかリンゴのような優しい香りのするカモミール。主張が強いハーブではないけれど、風邪ひきさんに、お腹を壊した子供に、眠れない夜にと、ヨーロッパでは家庭の常備薬として古くから使われています。
だからピーターラビットの物語にも登場するんですね。
うちの庭でも次々と小さな花を咲かせています。蕾もいっぱい。でも実はアブラムシもいっぱい(泣)牛乳を振りかけるといいらしいけど、調べてみたらやっぱりすごく臭くなってしまうそうです。
フレッシュではとても使い切れないので少しずつ干して、ドライで使おうと思っています。
いかにも野の花といった素朴なイメージのカモミール。どこにでもある身近な植物にこそ、実はたくさんの効用が隠されているという事実。これこそが自然の恵み、愛なんだなぁとつくづく思います。
カモミールの花言葉は「逆境における活力」「忍耐」、なんだか可憐な見た目とは違って、底力がありそうですね。
またの名を「謙虚の草」と言うそうです。芝生と同じで踏まれれば踏まれるほどよく育つので、「植えたばかりのカモミールの上を薄い革靴で踊ることはカモミールの定着を助ける」とされたそうです。(ハーブの歴史百科)
こんな可憐な花を踏みつけるだなんて、とてもできそうもないけど。それだけ生命力にあふれているということなのでしょうね。
時間差で次々干しているので、今回はこの3束だけお茶用に花の部分を切ることにしました。
すっかり渇いたカモミールの花の部分だけを切っていきます。
生花にはアブラムシがいっぱい付いていたけど、さすがに干したらいないようですね。この作業中も部屋中にいい香りが漂います。名前の由来は「大地のリンゴ」ですからね。
3束でこのくらいの量。瓶に詰めて保存完了。これでどのくらい飲めるかな。
ところで、「ドイツ婦人のハーブ学」という本を読んでいたら、おもしろい話があったんですよ。
ドイツではカモミールのハーブティーを飲んだら、それが五臓六腑にゆき渡るようゴロゴロと床を転がる人もいるという
ええっ❕ うそでしょう?お茶を飲んでゴロゴロと床を転がる?
気になって調べてみたら、なんと「植物療法事典」にちゃんと載っていて「胃・十二指腸潰瘍のカモミールティーのゴロ寝療法」というものだそうです。摘みたてのカモミールの花に熱湯を注ぎ、お茶を作ります。そしてお茶を飲んだ後に
まず仰向けに次に右側を下に、続いて左側を下に、最後にうつ伏せの状態でそれぞれ5分間横たわるという回転療法があります。(「家庭でできるドイツ自然療法」より)
「五臓六腑にゆき渡るように」というのはなまじウソではなかったのですね。
それにしても「ゴロ寝療法」という翻訳が素晴らしいと思いませんか。調子の悪い時は頑張らずに、ゴロゴロしてもいいんだよと言われているようでほっとします。
こちらは埼玉に住む姪っ子が送ってくれた緑茶とカモミールのブレンド茶です。埼玉と言えば狭山茶が有名です。
仕上げの工程で行われる「狭山火入れ」による独特の香ばしさがある狭山茶。そこにフルーティーなカモミールを加えることで、深い味わいのハーモニーが生まれたというこのブレンド茶。
開けた途端にすごくいい香り~。飲む前から癒されます。やっぱりカモミールは香りが強いんですね。緑茶とのコラボは初めて飲みましたが、香ばしくて、それでいて爽やかで、とっても美味しかったです。
さあ、お茶も飲んだことだし、ゴロ寝療法でも試してみましょうか。まずは仰向けで5分間、、。なんだかカモミールの癒しの力でうとうと寝てしまいそうです。次は右側に回転しないといけないのに(笑)
薬草 (ちいさな手のひら事典) [ Élisabath Trotignon ]
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