ずっとヴィーガン暮らし

薬草学の母ヒルデガルトに憧れて植物療法を学んでいます

玄米で初めての生米パン

パン作りはとても奥が深い世界だと聞く。気温やこね方で発酵具合が変わり、熟練の方でも時には失敗することもあるとか。だから私にはとても無理、とパンの世界には近づかないようにしてきた。

 

でも、せめてひとつだけ、素材もシンプルで、作り方も簡単なパン、自分の暮らしの定番になるようなパンを、ひとつでいいから作れるようになりたいという気持ちもずっと持っていた。

 

そんな時に出合ったのがお米から作る「生米パン」だ。考案したのはヴィーガン料理家のリト史織さん。生米パンの本もたくさん出されている方だ。

 

考案のきっかけは「米粉に精製する過程において、遺伝子組み換え酵素で処理しているケースがあるということを知り、米粉に疑問を持った」ことからだそうだ。何度も試作をくりかえし、玄米や雑穀を加工せずに丸ごと使う「生米パン」が形になった。今ではパンだけでなく、生米スウィーツもたくさん発信されている。

 


生のお米をパンに変える魔法のレシピ はじめての生米パン

 

さて、生米パンという斬新な発想に感動したものの、原動力不足で実際に作るまでには至らなかった私だが、今回重い腰を上げて生米パンを作ってみようと思ったのには、もうひとつの出会いがあった。人気VloggerのMochaさんのパン作りの動画だ。

 

その世界観がとても素敵で、夢中でたくさん見てしまった。パン作りは独学だそうだが年季が入っていてすごい。どのパンも本当に美味しそう。


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動画のレシピを参考にして、さっそく初めての生米パンに挑戦。主な材料は玄米、オートミール、きび砂糖。家にあるものでOKなのがいい。おお、この地味な色の統一感はなんだ。見るからに素朴な組み合わせ。

玄米は一晩水に浸水させておき、作る前によく水を切る。他の材料(塩・菜種油・白神こだま酵母ドライ・水)と一緒にミキサーに入れてよく混ぜる。

とにかく生の玄米だから、よく混ぜないといけない。途中生地をなめてみたら、ざらざら感があって再度ミキサーにかける。なかなかトロトロにならず、生地が重すぎる気がして、オイルと水を少し増量してみた。

 

トロトロ加減がわからないけど、取り合えず型に入れてラップをし、常温で20分ぐらい置いてみた。これで発酵したのかなぁ。もう少し膨らむまで待った方がいいのか。

あとは180℃で30分焼くだけだ。スタートボタンを押す直前に「焼く前に霧吹きをする」のを忘れていたことに気づき、パニックに。慌ててオーブンから取り出したら、型をひっくり返しそうになった。焦りは禁物。

 

こんがりと焼き色がつき、見た目はまずまずいい感じじゃないか。触ってみたら弾力があって、もちもちが期待できそう。さすがお米のパンだ。

冷めてからドキドキしながら、切ってみた。初めての生米パン。

 

しっとりしてすごく美味しい!そして期待通りもっちもちだ。味もほんのり甘く、塩気も感じられ、私好みの素朴なパンに仕上がっている。

いつも食べている玄米やオートミールがパンに姿を変えるなんて、なんだか不思議だ。翌日はもっちり感がさらに増して、もっと美味しくなっていた。これも不思議、寝かせ玄米ならぬ寝かせパン?

 

「おうちパン」は簡単で素朴なのがいちばん。この生米パンを基本にして、玄米を雑穀に変えたり、小豆も粉にして加えたり、甘酒や野菜など家にあるものを加えて応用できたらいいなぁ。

 

Mochaさんの動画は、パンづくりはもちろんだけど、音楽や自然の風景、時々入る言葉が胸に染みる。

「失敗してよかった」

「後ろ向きでも前向きでもない平常心」

「人からつまらないと思われても自分にとって『特別』と感じられる事があれば」

「価値あるものでなくとも自分の手の中から紡ぎ出せる喜び」

 

本も出されていて、こちらも読む人を自然と穏やかな気持ちにさせてくれる、素敵な本だった。人は人、誰と比べることもなく、いつも自分軸で、自然体で、思うように生きればいいと教えてくれる。

 

パン作りは初心者マークだけど、なんか楽しい。

 


今日もコーヒーを淹れて。 ご機嫌に暮らす21の方法

 

 

retoriro.hateblo.jp

 

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