今週のお題「ごはんのお供」
前回お題を早とちりしてしまったので、再チェレンジです。ごはんのお供にハーブのふりかけを作ってみました。
普段白いご飯をほとんど食べないので、ふりかけの類は特に常備していないのですが、今回はちょっと逆の発想で、飲みにくいハーブをふりかけでおいしく食べられないかなと考えました。
その飲みにくいハーブとは
ネトルです。
シングルのハーブティーで飲むと、渋いような苦いような何とも言えない味。「素朴なハーブらしさ」「草の香り」などと説明されることが多いですが、海苔か?
もちろん本物の海苔はおいしくて私も大好きですが、ネトルのハーブティーはちょっと磯っぽいというか、海苔っぽいというか(お好きな方、ごめんなさい!)エルダーフラワーやハイビスカスなどのハーブティーのイメージとは違うんです。
でも、体にいいことがいっぱい。浄化のハーブと呼ばれ、血液をきれいにしたり、むくみやうっ血を取り除いてくれるし、膀胱や腎臓に働きかけ、老廃物や尿酸の排出を促すので痛風にもよいとされています。またアトピーや花粉症、リウマチ、虚弱体質などの体質改善にも用いられるハーブです。
植物療法で花粉症対策をする方は、12月ごろからネトルのハーブティーを飲み続け、症状が本格的に出始めたらネトルのエキスやサプリを飲むそうです。(私は現在花粉症はないので、この方法はしていません)
また、似たものが治すという象形薬能論に従って、細かな棘毛が生えているネトルは育毛剤としても使われていたそうですよ。
さてハーブのふりかけですが、大体よく紹介されているのは、このネトルとじゃこ、桜エビ、かつおぶしを混ぜたものが多いです。ヴィーガン仕様で作りたいので、ネトルに何を合わせたらよいか考えてみました。
ふりかけだから、ゆかりは外せないな。干したままほったらかしにしておいた赤紫蘇で、まずはゆかりを作ることにしました。
ミルサーにかけて粉にします。このイワタニのミルサーはいつ買ったか覚えてないくらい長く使っていますが、まだまだ健在! 大きいサイズのガラス容器も付いていて、そちらでは一人用のスムージーを作ったり、豆乳マヨネーズを作ったり重宝しています。
いろいろ考えて材料を選んでみました。上がメインのハーブネトル大匙1、右回りで次が麻の実大匙1、もう一つハーブがほしいなと思ってマルベリー小匙1、黒ゴマ小匙1、できたてのゆかり小匙1、中央のピンクがビオソルト
ゆかりの塩分があるので、お塩の量は味を見てから後で調節することにしました。
そして、ほんのちょっとだけ入れてみた黄色いのが、ニュートリショナルイースト。ヴィーガンの人に不足しがちなビタミンB12がたっぷり含まれているそうなんです。ただし、こちらも味がねぇ、なんとも独特の味なので苦手なんです。サラダにかけて我慢して食べていた時期もあったけど。
本当に体が欲していたら、きっとおいしく感じるはず。
だから栄養素とか数値とかはあまり気にしません。頭でっかちになった時だけ、こういうものを買ってしまい、結局食べ切れずに賞味期限が過ぎて処分するはめになります。
それでも今度こそは食べ切ろうと、ふりかけに入れることにしました。
全部をボウルに入れてよく混ぜます。保存する場合は一度フライパンで炒ったりして水分を飛ばした方がいいですが、今回はお試しで少量作ったので、そのまま混ぜました。
久しぶりの白いご飯。ハーブのふりかけ、意外とおいしかったですよ。もう少しゆかりを入れた方がよかったかな。お茶では飲みにくいネトルですが、ふりかけにすると海苔のようで食べやすいことがわかりました。
ネトルの和名は西洋イラクサ。アンデルセン「白鳥の王子」に出てくるあのトゲトゲのイラクサです。魔法で白鳥に変えられてしまった11人のお兄さんたち。その魔法を解くために王女は手を血だらけにしながらイラクサを摘み、糸にして、シャツを作るんですよね。
ネトルは優れた薬効を持つため、人や動物に食い尽くされないよう触ると痛い針のような棘を備えているという説もあります。(ネトルの語源は針 Needle)刺毛が敏感な鼻を傷つけるから、ウサギがかじらない数少ない植物だとか。そして花言葉は「残酷さ」
ドイツでは「ネトルの中に座る」という表現には、嫌なことやピンチに陥る、という意味があるそうです。
(家庭でできるドイツ自然療法)
私はドライの粉末しか知りませんが、どれだけトゲトゲなのか、野生のネトルを見てみたいです。「ネトルの中に座る」状況には決してなりたくないですが。想像しただけで痛そう~。