ずっとヴィーガン暮らし

菜食と薬草のおうち歳時記

岩手みやげのオニグルミでエナジーボール

6月の岩手旅行で買って来た「オニグルミ」で、何を作ろうか。それ以前に、これどうやって割るの?西洋グルミよりずっと堅そうなんですけど。

 

オニグルミの特徴は、①堅い ②小さい ③中身が少ない ということらしい。梅干しの種より堅いので中身が守られ、何年でも貯蔵できるそうだ。全体に対して中身は2割程度と少なく、しかも取り出しにくいので、千枚通しでほじくり出さないといけないらしい。かなり手間がかかりそうな予感、、。

大変なものを買ってきてしまったのかも。でも味は濃厚で油分が多く、渋みやタンニンが少ないのですごくおいしいと聞く。岩手ではお客さんを迎える前に「クルミあったっけが?」と言うくらい、おいしい料理にはクルミが欠かせないらしい。

 

国内で消費されるクルミの99.8%が輸入グルミだというから、この貴重な和グルミを存分に堪能してみよう。

 

割り方を調べてみると、まずは一晩水に浸けておくみたい。それからフライパンで炒ると割りやすくなるようだ。和グルミ専用の「和くるみ割り器」というものがあるらしいけど、うちには西洋グルミ用のものしかないので、なかなかきれいに割れない。ぐちゃっと砕けてしまい、中身を取り出すのも一苦労。千枚通しもないから竹串で。(泣)

これだけで、3時間ぐらいかかってしまった。肩凝った~。それでもちょっとだけきれいに割れたのもあって、うれしい。

何を作ろうかいろいろ探していたら、「あまちゃんのまめぶ汁」なんていうのも出てきて懐かしかった。まめぶ汁の団子の中にクルミが入っていたなんて知らなかったなぁ。さすが岩手の郷土料理だ。

 

そんな中、興味深いものを見つけた。戦国時代の武士たちが食べていた「梅干丸(うめぼしがん)」という携帯用の食べ物だ。梅干しの果肉・米粉・氷砂糖の粉末を練り合わせたもので、戦闘や長い行軍の際にさっと食べられて、疲労回復に役立ったという。

 

紹介されていたのはこちらの本で、レシピでは「梅干し・くるみ・ごま・はちみつ」を使っていた。

さっそくレシピを参考に作ってみることにした。用意したのは、今年の梅干し・割りたてのオニグルミ・ごま・アガペシロップだ。レシピでは西洋グルミなので、また違った味わいになるかもしれない。

オニグルミとごまをすり鉢で擦って、そこに梅干しの果肉も加え、最後にアガペシロップを加える。

それを少しずつ手に取って、くるくると団子状に丸めていく。

 

可愛くて、不思議なものができあがった!

しっとりしていて、すごくおいしい。オニグルミの濃厚さと梅干しの酸味が相俟って、なかなか奥深い味だ。ひとつ口にしただけで、けっこう重くてお腹にたまる感じがする。なるほど携帯用の食糧としてはもってこいで、すぐに元気が出てきそうだ。

 

戦国時代の梅干丸は米粉が入っていたそうなので、果たしてどんな食感・味だったのか。梅干丸は疲労回復だけでなく、殺菌効果もあるので、生水などを飲んだ後にも役立ったという。やっぱり昔から梅干しは日本人に欠かせないものだったんだなぁ。

 

私はナッツやドライフルーツなどでよくエナジーボールを作っているけど、そこに梅干しを入れてもいいんだと新たな発見があった。武士たちが食糧袋に入れて常に携帯していたという梅干丸。現代版のエナジーボールとして携帯すれば、暑さでへとへとになった時にお助けのひと口になるかもしれない。

 

さて残りのオニグルミで、ちょっと気になっていたものを作ってみることにした。盛岡で大人気の「くるみクッキー」だ。あっという間に完売してしまうそうで、私が「光原社」に行った時も「モーリオ」の前には開店前から多くの人が並んでいた。それをヴィーガンバージョンで作ってみようかと。

 

まずは、オニグルミを軽く炒ってからフードプロセッサーにかけて、粒々感が残るくらいに砕く。そこに玄米水飴とシナモンを加えて混ぜたら「オニグルミペースト」の完成だ。私は市販のヴィーガンクッキーに、このペーストを挟んだだけだけど、雰囲気出てるかな。どうでしょう。

オニグルミの濃厚さはやっぱり格別だ。ボリューム感もあって、美味でした。

 

日本で初めてクルミの化石を発見したのは、宮沢賢治だという。「イギリス海岸」や「銀河鉄道の夜」にも大昔のクルミの話が出てくる。岩手県人の賢治さんは、オニグルミも難なく割って食べていたのだろうか。

 

もっと遡れば、縄文人だってクルミを食べていたのだから、一体どうやって割って、中身を取り出していたのか、遠いご先祖様に教えてほしいものだ。岩手みやげの堅い堅いオニグルミ、まだ半分残っているので。