ずっとヴィーガン暮らし

薬草学の母ヒルデガルトに憧れて植物療法を学んでいます

冬の喉ケアは花梨とスミレのシロップで

芳醇な香りの花梨。この季節だけの恵みに感謝しながら、喉を潤し、咳を鎮める特別なシロップを作る。煮詰める方法もあるけれど、私のシロップは発酵を楽しむ酵素シロップだ。そしてハーブをプラスする。

 

去年は花梨スミレてんさい糖だけで作ったが、今年はフェンネル・カルダモン・シナモンも加えて、ちょっとスパイシーシロップにしてみようかな。

 

スミレは小さくて可愛らしい花というイメージだが、医学の父ヒポクラテスお墨付きの優れた薬草だ。薬草療法ではスミレの鎮咳作用がよく知られているので、私の作る冬のシロップにスミレは外せない。

 

でもハーブの輸入全般が厳しいらしく、オーガニックのドライスミレを手に入れるのが大変難しくなっているのが現状だ。

 

園芸用のスミレでも大丈夫なの?

 

信頼できるハーブショップなどから、食用のスミレの種を買い、自分で育てるというのが正解のようだが、情けないことにまだそこまではできていない。

かりんは皮ごと、芯や種も捨てずにすべて一緒に漬ける。発酵したら濾すので大丈夫。消毒した瓶に、てんさい糖を一番下に入れ、花梨、ハーブを少しずつ加え、また砂糖を重ねていく。

最後に、いちばん上が砂糖で覆われるようにする。発酵するので蓋は完全には閉めないでおく。

1週間ぐらい経ったところ。ずいぶんシロップも出て来ているし、泡も立って発酵が進んでいる様子。底の砂糖はまだ完全には溶けていないみたいだ。もう少し様子をみよう。

薬草療法のバイブル、モーリス・メッセゲ氏の本にはスミレについて「自然薬局には欠かせない一員」という記述があり、スミレの花のシロップは、喉の炎症・風邪・気管支炎に効くとある。また、喉の痛み用のうがい薬や、歯茎の炎症用の口内洗浄剤にもよく使われるそうだ。

 

いい感じで発酵したので、消毒した瓶に移す。

ひと瓶に入り切らず、ふた瓶できた。ホットドリンクにしたり、そのまま原液を舐めたり、豆乳ヨーグルトにかけたりと、この冬も大活躍しそう。

濾した後の花梨やハーブは捨てずにポットに入れて熱湯を注げば、香り豊かな「花梨ティー」を楽しむことができる。

 

春には苺シロップ、初夏には梅シロップと季節に合わせていろいろ作っていると、意外と1年で飲み切れないこともある。「余った感」があると、感謝の気持ちも薄れ、冷蔵庫内のお荷物のように感じてしまうことさえある。

 

どんなに体に優しく、見た目も美しい料理でも、食べすぎた時点で途端に「お腹が重い」「食べなきゃよかった」となるのだから、やっぱり何事も適量を見極めることが大切だ。

 

だから花梨も1個だけ。少なめ少なめに作ることを心がけるようになった。喉を潤すにはひと匙のシロップで十分なのだ。

 

<後日談>

写真撮影後に、シロップの瓶の蓋をゆるめるつもりが、すっかり忘れてしまった。気づいて開けた時には発酵が進んでいて、ポーンと大きな音とともに泡が噴き出して、私の顔、台所、床まで飛んでべとべとに。けっこうな量のシロップが吹きこぼれてしまった。発酵の力、恐るべし。こんなことなら「少なめ」なんて気取らずに、いっぱい作ればよかったなぁ。

 

 

 

retoriro.hateblo.jp

 

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