ずっとヴィーガン暮らし

薬草学の母ヒルデガルトに憧れて植物療法を学んでいます

よもぎの葛プリンとフォカッチャの試作

春野菜のよもぎ。最近は和ハーブとしても注目されるようになりました。田舎暮らしをしている方なら、野山で摘んで来るのでしょうか。朝摘みよもぎでお饅頭を作ったり、干してお茶にしたり。憧れます。そんな暮らし、理想です。

 

子供の頃から、そんな「摘む」暮らしとは縁がありません。土筆ぐらいはどこかの土手で見たことがあるような記憶もありますが。お膳立てされた「いちご狩り」「ぶどう狩り」さえ未経験。完全にひ弱なインドア派でこの年まで過ごして来てしまいました。

 

それでも「自然派」暮らしには憧れがあって、今更ではありますが、ちょっとでも生活に取り入れられたらいいなと思っています。

 

いつもは菓子食材の乾燥よもぎばかり買っていますが、スーパーにフレッシュな生よもぎを発見!よもぎなんて買うものじゃないよと言う方もいるかもしれませんが、逆にスーパーに登場するだけでもすごく珍しいことなんです。「うわぁ、よもぎが売っているよ」と言う声も聞こえました。

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葉っぱの裏側が白いのがよもぎの特徴だそうですね。いい香りがします。

 

すぐに何かを作らないと~と焦るばかり。一束分しかないので、もったいなくてなかなか決まりません。

 

取り合えずさっと湯がいてペーストにしておいて、それから考えることに。

 

いつも作っている豆乳の葛プリンによもぎのペーストを入れてみました。色は抹茶プリンに似ていますが、春の野草らしいよもぎの苦みも味わえました。トッピングは茹で小豆ときな粉で。

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ペーストが余ったので、思い切ってパンに挑戦。お団子やお餅のほうが失敗がなさそうなんですが、春は新しいことを始める季節。なんでもやってみようということで。

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フォカッチャを作ったつもりが、膨らんでまんまるになってしまいました。ご愛嬌ですが、自分でも爆笑。もっと平たくして、穴もしっかりあけないといけなかったんですね。フォカッチャではなく、丸パンを作ったことにして、それなりに美味しく食べました。

 

よもぎって草餅や草団子に入っているし、野山に自生しているくらいだから、すごく身近な植物というイメージですが、大昔から邪気を祓うとしてお清めの神事にも使われてきた神聖な草なんですね。

 

そして何より薬草としての薬効がすごい。肝臓の働きを助け、体内にたまった毒素や老廃物を排出し、血液を浄化してくれるそうです。ちょうど今は季節の変わり目、デトックスが必要なこの時季にタイミングよく出て来るところが、まさに自然界からの贈り物。大いなる愛を感じます。

 

また冷えやすい女性にはうれしい体を温める作用があるので、葉っぱを煮出してからお風呂に入れてよもぎ風呂にしてもよいとか。ああ、もう一束買って、これをやってみればよかったなぁ。

 

韓国では、女性の下半身を芯から温める「よもぎ蒸し」が妊活や産後ケアで行われるそうですが、なんと600年も前から続いている習慣だそうです。日本でも最近有名になって、サロンなどができているようですが、一度体験してみたいものです。

 

考えてみると、こんなに色々薬効があって、神事にも使われてきたよもぎが、普通に野山に自生しているなんて、不思議でありがたいことですね。自然は必要な時にいつも側にいてくれているのに、自分の方がそれを忘れた生活をしているから、スーパーじゃないと出合えないなんて情けないことになってる。

 

ちなみによもぎの学名はArtemisiaでギリシャ神話「月の女神」のアルテミスに由来するそうです。ウィキには「アルテミスの祭祀は女性を中心とするものであった」「アルテミスは母の産褥に立ち会い、助産婦の務めを果たした。生殖や出産を司る女神の側面が見て取れる」とありました。

 

そうか、アルテミスに由来するよもぎは、やっぱり女性の味方なんだな、とかなり都合よく勝手に解釈してしまいました。次は野山で出合いたいものです。