旅の話の続き。お伊勢参りの帰りに立ち寄ったのが、関宿というところだ。ガイドブックによると、関宿は古くから交通の要塞で、江戸時代には四十七番目の宿場町として栄えたそうだ。だから「宿」という字が入っているのかな。
約1.8kmに渡る通りには、江戸時代から明治期の面影を残す町屋が200軒も立ち並んでいる。そこだけノスタルジックな街並みに、まるで江戸時代にタイムスリップしたみたい。

これはもしかして「関」の字が入った電灯なのか?コードが繋がっているようだけど。

昔ながらの薬屋さん。右から読むのが時代を感じさせる。

何かお土産を買おうと、お菓子屋さんに入ってみたら、面白いものを見つけた。何と「忍者が作った和菓子 関の戸」と書いてあるじゃないか。忍者が作ったってどういうこと?

「徳川家康の御茶屋御殿の目の前に店を構え、御殿の門番も兼ねた和菓子店」と書いてある。「服部家が忍びであることを隠す意味合いもあったとか・・・」
へえ、面白い!忍者が、参勤交代で来ている大名に差し入れた銘菓なんだって。さっそくひとつ購入した。家に帰って開けてみたのがこちら。

しっかりした硬さもあり、伊勢茶の苦み、小豆の甘さがマッチして美味しかった。まぶしてあるのは和三盆だそうだ。
偶然入った「深川屋」というお菓子屋さん。なんと創業380年という歴史のあるお店だった。この「関の戸」は、忍者の末裔・服部伊予保重により考案されたお菓子だそうだ。だから「忍者が作った和菓子」と書いてあったのか。
そして2019年に、店に残る古文書から当時の忍びの記述が発見され、服部家は実は伊賀流忍者の末裔として忍びの任務を託されており、それを隠すために和菓子屋を営んでいたことがわかったという。
何も知らずに入ったお店に、そんな歴史があったとは。その頃の暮らしや苦労は想像もできないけれど、現代の私達から見たら、勝手にロマンを感じてしまう。「忍びの隠れ蓑の和菓子屋」だなんて、まるでドラマの世界だ。
忍者のお菓子に俄然興味が出て、いろいろ検索してみたら「兵糧丸」という忍者の携帯食があることがわかった。えー、前に作った武士の携帯食「梅干丸」に似てるじゃないか。武士も忍者も懐に同じような物を忍ばせていたということか。
さっそく公開されている「デリッシュキッチン」のレシピで忍者の兵糧丸を作ってみることにした。レシピは20個分でちょっと多いので、今回は半量の10個分で。はちみつはアガペシロップで代用した。
材料は、米粉、黒すりごま、きな粉、甜菜糖、アガペシロップ、菜種油、水。見ただけで私好みの素朴な味だとわかる。きな粉や黒胡麻がいい香り~。

ボウルに材料を入れてよく混ぜたら、ひとまとまりにする。少しずつ手の平にのせ、くるくると丸めていく。蒸し器にのせ、強火で20分蒸したら出来上がるようだ。

あんまり真っ黒じゃないなぁと思っていたけど、蒸したら真っ黒クロになっていた。黒づくめの忍者のイメージにぴったり。

艶々と黒光して、なんだか怪しげな団子。忍者が周囲に目を光らせながら、パクっと口に入れる姿が目に浮かぶ。食べてみたら、ほどよい硬さで、噛めば噛むほど黒胡麻やきな粉の味がしてとっても美味しい!栄養たっぷり、腹持ちもよいので、携帯食にぴったりだ。
詳しいレシピはこちら ↓
忍者の気分が味わえる♪ 手作り兵糧丸のレシピ動画・作り方 | デリッシュキッチン
忍者と言うと、大河ドラマ「どうする家康」で山田孝之氏が演じた服部半蔵を思い出す。あの時、半蔵がどんなものを食べていたか、もっと注目して見ていたらよかったなぁ。兵糧丸、食べていただろうか。