以前から野草茶や中国茶が好きでよく飲んでいましたが、ハーブの勉強を始めてからはもっぱらハーブティー。そこからどくだみ、桑、月桃など和ハーブへと関心が広がり、巡り巡って最近は中国茶もよく飲んでいます。
また薬膳粥にはまって、色々な薬膳素材を入れてお粥を楽しんでいます。
ただ、薬膳料理だけは距離がありました。興味があってレシピを見ると、鳥を丸ごと煮ていたり、豚の骨付き肉を使っていたりで、ヴィーガンの私には合わないのかなと感じていました。
ところが偶然見つけた薬膳ショップで食材のラインナップを見てみると、まあ、いろいろあることあること。なんて素敵なのとミーハー気質がむくむくと沸き上がり、けっこう買い込んでしまいました。
こちらは9種類のキノコが入った滋養スープ。雲南省の標高3000mの山で育ったキノコにナツメ、クコの実などが入ったもの。
こちらは八宝養生湯というスープキットで、百合根や竜眼肉、長白山人参など8種類の薬膳食材が入ったもの。鶏肉と一緒に煮込むそうですが、代わりに厚揚げでも入れてみようかな。
そしてこちらは陳皮や蓮の葉、桑の実、羅漢果の種、山査子など10種類の薬膳食材が入った中国茶のブレンド。ハーフティーのブレンドとはまた違った魅力がありますね。
目標はハーブティーも中国茶も自分でブレンドできるようになること。素材だけストックして、その日の体調に合わせて自在に組み合わせていく。そんな薬草魔女のスキルを身に付けるには、 市販のブレンド茶をたくさん飲んでコツコツ学ぶ、それしかないですね。
前からよく作っているそれっぽいものは、薬膳シロップと薬膳ビネガー。どちらも基本のアガペシロップ(はちみつでもOK)やリンゴ酢に薬膳素材を入れるだけ。
薬膳シロップは、刻んだナツメ、山査子、クコの実にアガペシロップを入れ、シナモンパウダー・ジンジャーパウダーを入れたもの。豆乳ヨーグルトにかけたり、温めた豆乳に混ぜるとスパイシーな薬膳チャイが楽しめます。素材も食べられるから無駄がない。
薬膳ビネガーは同様にナツメ、山査子、クコの実に、刻んだ生姜、鷹の爪、陳皮などをリンゴ酢につけたもの。千切りにした大根や山芋にかけたり、ごま油や松の実を混ぜると韓国風ドレッシングにも。
薬膳の魅力はなんといってもその歴史と伝統。中国最古の生薬専門書である「神農本草経」にも登場する食材が今もあったり、「楊貴妃が愛した」なんて逸話も魅力的です。
そして、木火土金水の五行に当てはめた、肝心脾肺腎の五臓、胆小腸胃大腸膀胱の五腑、春夏長夏秋冬の五季、酸苦甘辛鹹の五味、熱温平涼寒の五性など、大自然と臓器、食材の関係など古代からの知恵が詰まった奥深い世界。ちょっとかじっただけでも引き込まれ、その深遠さに気が遠くなりそうです。
薬膳料理は敬遠していましたが、食材をベジに変えて色々作ってみたくなりました。動物性たんぱく質を重要な栄養素とする薬膳の考え方からしたら、似て非なる物ができてしまうのか。これって邪道?
でも台湾素食は有名で「台湾はヴィーガンの人にとって天国のようなところだ」と聞いたことがあります。台湾素食はベジ薬膳とは違うのでしょうか。そのあたりを確かめに、ああ台湾に行ってみたいなぁ。