ずっとヴィーガン暮らし

薬草学の母ヒルデガルトに憧れて植物療法を学んでいます

庭が小さな薬草園になっていく喜び

我が家の庭に憧れの薬草が育ってきた。うれしくて毎朝起きると庭に出て、育ち具合を確認している。「憧れなんて大げさ、そんなの道端に生えてるよ」って言われてしまいそうだけど、私にとってはずっと憧れていたものなんです。

 

それはヘビイチゴドクダミ

 

ヘビイチゴには忘れられない苦い想い出がある。何年か前の植物療法の講座で「虫刺されに効くヘビイチゴのチンキを作る」という実習課題があったのだが、元来インドア派の私だけがヘビイチゴを見つけられずに課題ができなかったのだ。

 

その後リベンジで森に探しに行って、やっとヘビイチゴを見つけた時はうれしかったなぁ。2年遅れで無事にヘビイチゴのチンキも作ることができた。

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そのとき森で採ってきたのを半信半疑で庭に植えてみた。ほんの少しだけだったのに、1年経ってなんと出て来ましたよ。野草の生命力の強さに感動。

 

ヘビイチゴは地面を這うように繁殖するので、雑草除けに植える人も多いと聞くけど、なるほど他の草が見えないくらい広がっている。今年もチンキが作れそうだ。

そして、ヘビイチゴと一緒に森で採ってきたのがドクダミ。こちらも試しに植えてみたら、なんと無事に根付いてびっくり。日本三大薬草の一つと言われるドクダミが庭にあるなんて、この上ない幸せだ。

ドクダミの生薬名は「十薬」で、これは「十の効果がある」という意味からつけられたそうだ。便秘、水虫、吹き出物、高血圧、動脈硬化、尿道炎、むくみ、冷え、蓄膿症などに効果があると昔から広く活用されてきた。

 

ローションやチンキ、蒸留水、お茶などいろいろな使い方があるけど、手始めに少量のチンキを作ってみることにした。

小さな瓶にドクダミの花を詰める。上からウオッカを注いで、毎日揺すって、2週間ぐらいしたら漉して完成だ。

数日経ったところ。よく浸っている。このドクダミチンキで虫除けスプレーを作ろうかな。かゆみ止めにもなるそうなので、ヘビイチゴのチンキとダブルで準備しておけば心強い。

他にも、入浴剤、足湯、うがい薬と、チンキを1本作っておけばいろいろ使えて重宝する。

 

以前ドクダミの蒸留水とジェルを作ったことがある。蒸留水はスプレー瓶に入れて、お掃除のときにシュッとひと振りすると清潔感が広がって気持ちがよい。ドクダミは抗菌作用があるからお掃除にもってこいだ。

 

抗菌作用といえば、まだ下水道が整備されていなかった昔は、トイレの近くにドクダミを植えていたそうだ。トイレにドクダミを投げ入れて排泄物の臭いを和らげ、菌の繁殖も防いでいたとは、昔の人の知恵には脱帽するばかりだ。

この時はドライのドクダミの葉を購入して作った。庭のドクダミがこのまま育ってくれたら、次はドクダミの生葉で蒸留水が作れるかも。葉を乾燥させて、自家製のドクダミ茶も夢じゃない。自称薬草魔女見習いの私、楽しみが広がりそうだ。

 

ところで薬草の本を読んでいたら、蓄膿症へのドクダミの利用方法として「ドクダミの生葉を少し揉んで、そのまま丸めて鼻の穴に詰めて使う」というのがあった。

 

んん?この話はどこかで聞いたことがあるぞ。「鼻の穴に詰める」という話。

 

よくよく思い出してみたら、セージについて調べている時に出てきたのだった。

「鼻の病気には鼻の穴にセージの葉を入れて、深呼吸すれば副鼻腔がきれいになる」

「鼻の調子が悪ければ、セージの葉を鼻の穴に突っ込んどけば治る」

 

こんな話がいろんな本に書いてあったし、実際私のハーブの先生が修道院のハーブ園を訪れた時、セージの葉っぱを鼻に突っ込まれそうになったと言って笑っていた。

 

古今東西、「鼻のトラブルには薬草を鼻の穴に突っ込む」という方法が続いているようだ。原始的すぎてびっくりするけど、このシンプルさ、ワイルド感は嫌いじゃない。ここはひとつ試してみる? ドクダミにするか、セージにするか。

 

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