ずっとヴィーガン暮らし

薬草学の母ヒルデガルトに憧れて植物療法を学んでいます

秋の庭とハーブ仕事

暑かった今年の夏もいつの間にか終わり、爽やかな秋晴れの日が続いている。蚊もそろそろいなくなって庭仕事も楽になるかな。

 

うちの庭でうれしい発見。春に植えた時計草が初めて花を咲かせたのだ。姿形といい、色合いといい、なんと不思議で美しいことか。

 

花の形状が時計の文字盤にそっくりなので日本では時計草と呼ばれるが、メディカルハーブの世界ではパッションフラワーだ。「パッション」はキリスト教の「受難」が語源で、花の形をイエス・キリストが十字架に架けられた姿に見立てている。同じ花でもまったく違う名前が付けられたとは、なんとも興味深い話だ。

見ているだけで、吸い込まれてしまいそうな美しさ。この複雑な形状、鮮やかな色合いは格別だ。やはり自然界の美にまさるものはないとつくづく感じる。

 

ハーブ類もみんな元気に育ってくれて、そろそろ収穫してドライにする頃合いだ。料理にお茶に、クラフトにと大活躍のレモングラスを刈った。

ハーブ農家の方が、レモングラスは吊って乾かすより広げた方がよいと言っていたので、コモンセージと一緒に乾かすことにした。

1週間ぐらいで乾いたので、チョキチョキして瓶に詰めた。家庭用にはこれだけあれば十分だ。

一足先にドライにしたのがホワイトセージ。今年はあふれんばかりに育ってくれたのでなかなかドライが追い付かず、部屋中あちこちにぶら下げている。

 

北米の先住民が浄化の儀式ために使ったホワイトセージのスマッジスティック。私はヨガの前に葉っぱ1枚燃やすだけで心が鎮まるので、バラバラにして保存している。隣は仕込んで寝かせているポプリで、完成したら小さな布につめてサシェに。

そして、なんといっても毎年秋に幸せを運んでくれるのは金木犀だ。その年の天候によって、早かったり遅かったりと気を揉むこともあるけれど、今年も変わらず見事に花を咲かせてくれた。

 

窓を開けただけで、いい香りが部屋に入ってくるし、一枝花瓶に挿して飾れば家の中が楽園のよう。すごい香りのパワーだけど、香るのは1年のうちせいぜい1週間ぐらいだろう。儚いからこそ、ありがたい自然界からのギフト。

毎年お茶にしたり、シロップを作ったりして楽しんでいる金木犀だが、今年はチンキを作ってみた。瓶に花を入れてウォッカをひたひたに注ぐ。1ヶ月ぐらいたったら漉して完成。寝る前にお白湯に数滴たらして飲んだり、お菓子作りにも使えるので楽しみだ。

ところで、先日ローゼルの講座に参加してきた。生のローゼルはなかなか手に入らないので大変貴重だ。その時にいただいたローゼルを使って家で実習。定番のジャムを作ったり、意外な美味しさの「ローゼルの塩漬け」を作ったりした。

ローゼルは沖縄など気候が暑い地域で育つそうだが、先生が試しにお庭に種を植えたら、小さなローゼルが収穫できたそうだ。そのお話に感動して、私も植えてみることにした。

 

こちらがローゼルの種。なんとハート型で、ものすごく可愛い!

庭の中で、いちばん日当たりがよさそうなところに10粒ほど植えてみた。どうかなぁ、出てくるかなぁ、ダメ元だけど、出てきたらうれしいな。

 

庭はまったくの素人だから、うまく育たなかったり、枯らしちゃったりもある。それでも毎年同じように咲いてくれる花もあり、うれしい限りだ。秋晴れの日に感じた、小さな幸せを忘れずに。

 

 

retoriro.hateblo.jp

 

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