ずっとヴィーガン暮らし

薬草学の母ヒルデガルトに憧れて植物療法を学んでいます

善きことはカタツムリの速度でゆっくり進む

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カタツムリの速度・・・見える世界は?

"善きことはカタツムリの速度でゆっくり進む"
Good travels at a snail's pace.

マハトマガンジーの言葉です。

 

「カタツムリの速度」という表現がすごく心に響きました。

 

アインシュタイン、ニーチェ、ジョンレノン、宮沢賢治、世界の偉大なヴィーガンたちはどんなことを考えていたのかなと、興味を持っていろいろ調べている時に、ガンジーの言葉に出会いました。

 

"速度を上げるばかりが人生ではない"
There is more to life than increasing its speed.

"あなたがこの世で見たいと願う変化にあなた自身がなりなさい"
You musut be the change you want to see in the world.

 

振り返ってみると、社会全体が成長・スピード・競争をよしとする時代だったので、私も家族より自分のキャリアアップばかり考えていた時期もあったし、成功哲学や自己実現、自己啓発のジャンルの本を読み漁っていた時期もありました。

 

いつからか、「ダウンシフト」(過度な出世競争や物質主義から降りる、減速生活)や「アンプラグ」(プラグを引き抜くようにして支配的な社会システム依存を減らす)のような言葉に魅かれるようになりました。

 

最近出会った本は「よきことはカタツムリのように」(辻信一)です。ガンジーの言葉がタイトルに使われていて、興味を持ちました。以下は本の内容紹介の文です。

変化は善、速ければ速いほどいいという「成長教」が拡大している。その陰で、過剰労働や環境破壊が進行し、人類史上恐らく最も深刻な危機を生み出している。
ガンジーは、「よきことはカタツムリのように、ゆっくり歩む」と言った。この言葉を今こそかみしめてみよう。直線的な成長ではない、本当の豊かさとは何か。シンプルであること、スローであることの価値とは何か。
本書は、スローライフを提唱してきた著者が、世界の片隅でゆっくりと進行しているよきこと、よきものを見つめていく。エネルギーや食から、環境保全、民主主義のあり方まで。自分のペースで着々と「よりよい社会」に向けて活動する人々を紹介し、明日へのヒントを照らし出す。3・11以降、私たちが最も大切にしたいことがつまった一冊。  

 印象的な文がたくさんあったので、書き留めました。ご紹介します。

  • 「すること」が過剰な現実世界の中で自然は損なわれて壊され、社会は乱れ、人心も疲れ傷ついている。僕たちは今こそ「すること」に歯止めをかけなければならないのだ。
  • 「~しない」という引き算の発想を通じて「今ここにいる」ことの意味を再発見するのだ。
  • ぼくたちはせわしない日常とは異質な時間-デイープタイムーを招き寄せるのだ。
  • 現代の主流社会では「直線的な進歩」が信奉され、人々は「後戻りができない」という強迫観念に囚われている。
  • 後に戻るのではない。我々はただ「大地とのあいだに古くからあるつながりへと、螺旋を描いて戻っている」のだ。
  • なぜカタツムリなのかと言えば、単にゆっくり動くからではなく、あの螺旋を描く殻が「非直線的な時間」を象徴しているからではないか。

 

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螺旋階段はどこへ続く・・・

ガンジーの言葉には続きがあって
「善きことはカタツムリの速度でゆっくり進む。だから、自分のためでなく人々のために働く人は、いたずらに急がない。なぜなら、人々が善きことを受け入れるには多くの時間が必要なことを知っているからだ」 

 

ヴィーガニズム
「Veganisimとは、可能な限り食べ物・衣服・その他の目的のために、あらゆる形態の動物への残虐行為、動物の搾取を取り入れないようにする生き方」(英国ビーガン協会の定義)

 

今、欧米先進国で広がっているヴィーガニズムの動きが、今後日本にもゆっくりと広がっていくのは間違いないでしょう。

カタツムリの速度じゃ遅すぎる~もっと早く広がってほしい~

と感じる私は、やっぱりまだまだ人間の速度でせかせか生きているのでしょうね。それでも善きことはゆっくりと進んでいる。それが見えるか見えないかは自分の心次第だと思いました。