ヒルデガルトの冬レッスンを受講中ですが、著書「Physica(自然学)」の中で推奨されているのがスペルト小麦(ディンケル小麦)です。石器時代から栽培されている古代小麦で栄養価が高く、今日本でも人気が高まっているとか。
スペルトというのはもみ殻と言う意味で、硬いもみ殻層に覆われているのが特徴です。そのため天候や環境、肥料の影響を受けにくく、荒れた土地でも育つ強い麦だそうです。エネルギーをたくさん蓄えていそうですね。
ヒルデガルトが最高の穀物と称賛しているので、俄然興味が湧きました。「わざわざ輸入ものを食べなくても、日本の大麦でいいじゃないか」という考えがチラッと頭をよぎりましたが、取り合えず一度は試してみたいと思い、さっそくアマゾンで購入。
まるで玄米~!栄養がいっぱい詰まっていそう。ヒルデガルトはスペルト小麦について次のように語っています。
滋養に富み、血液の状態を良好に保ちます。思考にも身体にも喜びを与えてくれます。「Physica」より
まずは今習っている森ウェンツェル明華先生の本を見ながら2品にチャレンジ。先生の本はオールヴィーガンで、それはそれは美味しそう。見ているだけで癒されます。
ドイツ薬草療法の知恵 聖ヒルデガルトのヒーリングレシピ (veggy Books)
☆アーモンド・ディンケルミルク
一晩水につけておいたアーモンドとスペルト小麦を水と一緒にミキサーにかけるだけ。
濾したらできあがり。すっごく美味しかったです!味はさらっとしているのにコクがある。今までナッツだけ、穀物だけのミルクは作りましたが、ブレンドは初めて。なるほど、ブレンドすると美味しくなるのかも。搾りかすもエナジーバーを作って冷凍しました。
ナッツミルクや穀物のミルクは、牛乳、豆乳に続く第3のミルクと呼ばれ、注目が集まっています。アーモンドミルクはスーパーでも見かけるようになりましたね。私は豆乳はもっぱら料理に、第3のミルクはたまにミルクっぽいものが飲みたい時に作ります。
ライスミルクは正直「コメの研ぎ汁か?」という感じですが、スペルト小麦のミルクがおいしいなら、大麦のミルクもおいしいかもしれませんね。今度やってみよう。
☆ディンケルのお粥
こちらのレシピはヒルデガルトが著書で実際に紹介しているものだそうです。中世修道院のレシピだなんてすごい。
用意するのは、スペルト小麦を粉にしたものとりんごだけ。まあ、なんとシンプル!お水を加えて鍋で5分ぐらい煮るともったりとしてきて、あっという間に出来上がり。
初めて食べる異国のお粥なので、果たして口に合うかなと思ったのですが、意外にもすごく美味しかったですよ。梅干しで食べる日本のお粥とはまた違って、レーズンをトッピングしたり、シナモンをかけたりしてちょっとおやつのようなお粥。あっという間にできるので、疲れた時にいいかも。
☆スペルト小麦のサラダ
こちらはオリジナルで作ってみました。茹でたスペルト小麦に、野菜室に合った野菜をまぜ、豆乳マヨネーズとレモン汁、ハーブソルトで和えただけ。隠し味にクランベリーを少し。
蒸した大豆も加えたので、結構ボリュームのあるサラダになりました。今ファスティング中で、お粥以外はご飯抜きパン抜きなので、こんな穀物サラダがうれしい。
何と言ってもスペルト小麦の魅力は、つぶつぶ感。噛み応えがあり、確かに美味しいです。クセになりそうな感じ。
この噛むという行為。おそらく昔はもっと固いものを食べていたのでしょうね。「よく噛んで食べなさい!」というセリフは誰でも親から言われたり、子供に言ったりした経験があるのではないでしょうか。
「噛む」はその音から「神」に通ずる、なんて話もどこかで読みました。単純な動きだけど命につながる大切な行為。唾液を出して口の中の乾燥を防ぐことが感染予防にもつながると言います。スペルト小麦のおかげで「もっとよく噛んで食べよう」そんな気になりました。