大掃除の前にはやっぱり断捨離。まずは整理してからですよね。ところがこういう時に限って、普段忘れていたものが出てきてしまうんです。
こちらはブックカバーを作るキット。もう何年前になるのかな、デザインが気に入って買ってはみたものの、パッチワークだけでへとへとになり、断念してそのままになっていました(泣)
今年やらなかったら、おそらく来年もまたやらないだろうな。編みかけのセーターや途中になっている刺繍もある。しまい込んで見ないふりはもうやめて、せめてこのブックカバーだけは仕上げよう!でも、なんでこの忙しい年末に、、。
チクチク、チクチク。一針一針縫っていきます。集中しないと指を針で刺したり、間違えてやり直しなんてことになるので、雑念入らず自然と「いま・ここ」に。
私は自分の生活を「まるでままごと」とよく書きますが、こんな針仕事はまさにそうです。
古くなった服を再利用したり、端切れを使って何かを作り出すわけでもない。キットを買って作っているわけですから、「手仕事」とはとても言えませんね。
それでも、束の間の心の安らぎと仕上げたという満足感を感じることができました。出来栄え上、アップにはできないので、遠目で。ケープのほうはニットなので不揃いの編み目も目立たないかと。とにかく緑系が大好きです。
手仕事と言えばもうひとつ。最近ずっと実習に取り組んでいることを書いてきましたが、こちらもそのひとつでポマンダーづくり。
オレンジにクローブというスパイスを刺して作るのですが、これがもう大変な作業なんです。ハーブは食べるのが専門で、こういったクラフト系は苦手。
クローブが尖がっているので、親指が痛いんですよ。オレンジの皮も結構厚いので、刺すのが大変で、大変で、、。クローブを一つずつつまんでプスッ、プスッっと刺していくだけの単純作業ですが、オレンジと格闘してる感がだんだん快感に(笑)
30分ぐらい無心でひたすら刺し続けました。こちらも雑念入らず「台所瞑想」
スパイスをからめて、風通しのよいところで乾かしてから、リボンをつけて飾ります。本当はオレンジが見えないぐらいクローブを目いっぱい刺すんですが、親指がもう限界で、、。
「丁寧な手仕事は 極めて高い精神活動」と言いますが、私のように雑であっても、とにかく手先指先を動かしているだけで、心も落ち着いてくるから不思議です。鍋を磨く、包丁を研ぐなどの「道具のお手入れ」もセラピー効果が高そうですね。
シュタイナー教育では、学びに芸術を取り入れて直感を育むそうですが、低学年は九九を、上の学年では素数や幾何学を糸かけを通して学ぶんです。手を動かし、色の配色を考えながら、数を学ぶなんて豊かな感性が育つだろうな。
私も以前、糸かけ曼荼羅を作りました。この時は幸せホルモンが出ましたよ。
年末の忙しい時に、ちょっと手仕事でカームダウンできました。さあ大掃除ですが、便利な道具はいろいろあるけれど、やっぱり自分の手を無心で動かしながら、網戸や床の汚れと向き合うのがよさそうですね。
皆様、よいお年をお迎えください。