糸かけ曼荼羅
以前から気になっていた糸かけ曼荼羅。
1年ぐらい前にヨガをしている人たちの間でちょっと流行りました。糸かけ曼荼羅というのは糸を釘に引っ掛けて作る曼荼羅アートの一種です。前から曼荼羅アートには興味があったものの、絵を描くのが苦手なので諦めていたのですが、糸かけなら私にもできるんじゃないかと思いました。
なんでもすぐ飛びつく性格の私は、さっそくAmazonでピン付きの板を購入したものの、やれ時間がない、気持ちに余裕がある時に作ろうなどと、今まで手付かずで仕舞ったままでした💦
この外出自粛の間は、時間もあるし、ざわつく心を鎮めるには手先を動かすことがぴったりだと思い、作ってみることにしました。
ところが、家に糸がない😢7~9色ぐらい必要なのですが、黒とか白とか青しかない、、、。
糸を買いに行くのはどう考えても不要不急なので一旦諦めましたが、スーパーに食料を買いに行ったとき、2階の手芸店をちょっと覗いたら休業せずにやっていたんですよ。意外にも人が多い⁇ どうやら手作りマスクの材料を求めて来ているようです。
本首ったけで早速作り始めました。
「素数を使って規則的に糸をかけていく」ということで、「素数表」というのがあるのですが、意味がさっぱり、、、。注意深く読めばよかったのに、早くやりたくて勇んで始めたら、間違っていたことがわかりやり直し😢
頭でひたすら数を数えながら、手は糸をピンにかけていく。緩まないように、数を間違えないように。うん、けっこうおもしろいかも💛
どんなふうに出来上がるのかわからないので、糸の色をどのように組み合わせたらいいかあれこれ悩みます。全体的に淡い色に仕上げたいけど、濃い色も少しはポイントで入れたほうがいいかな。
アートセラピー
糸かけ曼荼羅アートのワークショップを開催しているアーティスト佐藤千佳子氏によると制作する過程において
・数を数えるための集中力
・配色をイメージするための創造力
この二つを使うので、「糸をかける」という単純作業でありながら「左脳と右脳のそれぞれを刺激する」ことになり、両者のバランスがとれやすくなり、それが「心の癒し」につながると考えられているそうです。また、仕上がりへの期待や色から受ける影響がワクワク感・ドキドキ感につながり「幸せホルモン」の分泌を促して、完成した時には今まで得たことのない「達成感」を感じることができるそうです。(「はじめての糸かけ曼荼羅」より)
だんだん完成に近づいて来ました💛単純作業だけど、集中しないと数を数え間違えたり、糸をちゃんとかけそびれて外れてしまったりするので結構気合が入ります。でも色や模様がきれいなので、確かにセラピー効果がありそうです。指先を動かすから血の巡りもよくなりそう~✨
シュタイナー教育
シュタイナー教育でこんな模様を見たことがあるなぁと思っていたら、なんとやっぱり糸かけ曼荼羅の歴史はシュタイナー教育で使われた「糸かけ」が発祥だということです。
シュタイナー教育では芸術をつうじて子供たちの直感を育んでいきますが、数学の時間にこの「糸かけ」を取り入れているそうです。低学年では九九を学ぶために、上の学年では素数や幾何学の学びをこの糸かけを通して行うそうです。
少ないピン数12を3つとばしで糸をかけると四角形が4つ、また2つとばしでかけると六角形が2つできるなど、単純なところから始めます。そこには3×4で12、6×2で12などの掛け算が隠れていることがわかります。(「はじめての糸かけ曼荼羅」より)
さすがシュタイナー教育。九九を丸暗記するのとはアプローチが違いますね!「数学は神秘」とか「素数は美しい」という言葉を聞いたことがありますが、なんのことやらさっぱりでした。でも子供の頃から糸かけを通して数の不思議や美しさを学んだら、きっとちがった世界が開けるんだろうなと感じました。美しい幾何学模様の中に九九が潜んでいるなんて、本当に驚きです。
初めて挑戦した糸かけ曼荼羅。数時間かけてやっと出来上がりました(#^^#)
ただ単純に糸をかけていくだけなのに、こんな模様が出来上がるとは、本当に不思議です。指先を動かすこと。きれいな色を感じること。出来上がりを期待してワクワクすること。それだけでこんなにも「幸せホルモン」が出てくるなんて💛なにかこれからのヒントをもらったような気持ちになりました。