ずっとヴィーガン暮らし

薬草学の母ヒルデガルトに憧れて植物療法を学んでいます

グランマ・モーゼスの素敵な100年人生に学ぶ

アメリカの国民的画家、グランマ・モーゼス(モーゼスおばあさん)の展覧会が大阪を皮切りに開催されています。日本での開催は16年ぶりだそうです。

 

大阪→名古屋→静岡→東京→広島と来年春まで順に開催されるようですが、今のこの状況下で旅行を兼ねて観に行けるかどうかはちょっとわかりません。そこで公式図録とポストカードを購入しました。

 

www.grandma-moses.jp

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グランマ・モーゼス展の公式図録

私がグランマ・モーゼスに惹かれる理由は2つあります。

日常の暮らしを描いた風景画であること

70代から本格的に絵を描き始めたこと

 

描いている絵は、いわゆる「古きよき時代」です。

人々が自ら石けんをつくり、自ら食物を育て、自ら小麦粉を挽き、そして自ら衣服を縫っていた時代である。(公式図録より)

農婦だったグランマ・モーゼスの描く日常の暮らしは、 現代の生活とはかけ離れたものであっても「おばあちゃんの時代はこうだったんだろうな」と誰もが郷愁とあこがれを抱く世界です。

 

その日常の暮らしとはどんなものだったのでしょう。絵のタイトルを見ると少し想像できますね。

・干し草づくり
・洗濯物をとり込む
・キルティング・ビー
・5月;せっけんを作り、羊を洗う
・アップル・バター作り
・1800年のろうそく作り

 

春はせっけんと羊の仕事。1年分のせっけんを作るのは女たちの仕事で、古油に灰汁を加え大鍋で煮て漉して作る。そして男たちが羊から刈り取った毛を、女たちが紡いで服を編んだそうです。

 

冬はろうそくの仕事。農家ではひと冬に1頭の牛を殺しますが、そこから取れる牛脂のうち廃棄する分を利用してろうそくを作ったそうです。

 

以前アーミッシュの暮らしについて書きましたが、私はこういう「古きよき時代」的な暮らしの雰囲気が大好きなんです。でも実際は朝から晩まで働き詰めの重労働、やわな私など1日の体験コースでさえもすぐに脱落すること間違いなし(泣)

 

グランマ・モーゼスの絵には季節の移ろいが描かれているので、日々の暮らしがいかに自然と共にあるかがよくわかります。

 

厳しい冬を耐えた後、2月には樹液を取って子供たちも大喜びのメープルシロップ作り、秋の終わりはアップルバター作り。そしてクリスマスにはモミの木を探しにみんなで森へ行く。

 

美しく広大な田園の風景。山あり、川あり、そこに虹が出たり、雪が降ったり、人がいて、動物がいて、季節ごとの行事や祝祭を一緒に経験し、共有しながら毎年巡って行く暮らし。

 

絵を見ているだけで癒されて幸せな気持ちになるのは、やっぱり今の時代が失ってしまった「本物の暮らし」への憧憬でしょうか。逆戻りはできないとわかっていても。

 

購入したポストカードはこちら

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1800年のろうそく作り

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グランマ誕生の地

こちらは布に印刷された一味違ったポストカード「洗濯物をとり込む」

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そしてもう一つ、人々を魅了するのは彼女の類まれなキャリアでしょう。ずっと農婦として過ごし、75歳ぐらいから本格的に絵を描き始め、初めての個展はなんと80歳の時なんですから。

 

全く無名だったため、個展のタイトルも「一農婦の描いたもの」と名付けられました。

 

やっと個展を開いたもののすぐに認められたわけではなく、おばあさんの描いた絵の話は徐々に世界中に広まっていったそうです。そして「アメリカで最も有名で成功したアーティストの一人」として、雑誌「タイム」や「ライフ」の表紙を飾るまでになる成功物語。

 

そんなに有名になっても、農家の一主婦としての堅実な暮らしをまもり、100歳を過ぎても制作を続けたブレない姿。「どんなにつらいことがあっても、モーゼスおばあさんを見習いなさい」という、アメリカ人なら誰でも知っている格言はここからきているそうです。 

人生は自分で作り上げるもの。これまでも、これからも。(自伝の言葉) 

刺繍が好きで元々刺繍絵を作っていた彼女は、関節炎が悪化したため針仕事ができなくなり絵を描き始めたそうです。それが世界に知れ渡る画家になるとは、人生の醍醐味ですね。

 

今回の展覧会のサブタイトルは「素敵な100年人生」となっています。

自然や素朴な暮らしを愛し、たくましく誠実に、素敵な100年を生きたグランマ・モーゼスが描く幸せの風景と世界観は、「人生100年時代」に向かう私たちにとって大変示唆に富むものでしょう。(主催者)

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私も機会を見つけて、是非行きたいと思っています。人生100年時代をどう生きるか、何かのヒントが見つかるかもしれません。
 

retoriro.hateblo.jp