今週のお題「上半期ベスト◯◯」
私の上半期ベストワンは「YOJO灸」というお灸です。今回はそんなお灸の話を書いてみました。
最近「お灸女子」「灸活」という言葉をよく聞くようになった。自分の体に気を配り、プチ不調ぐらいなら自分で治そうとする人が増えているのかな。そんなセルフケアに、お灸は人気があるようだ。
私も10年以上前、カルチャーセンターのお灸講座に通って、ツボを学び、セルフお灸のやり方を習ったけど、身に付かなかったなぁ。お灸ってやっぱりなんか怖くて私にはハードルが高かった。
その時のテキストがこちら。講師は鍼灸師の古藤佳子先生。
手作り感あふれる素敵なテキストだ。断捨離せずに取っておいてよかった。10年ぶりにまた学んでみようかと思っている。
お灸からはすっかり遠ざかっていたところ、「ヒルデガルトの薬草学」を学んでいる時に、よもぎのお灸作りの実習があった。へえ~お灸って自分で作れるものなのかと驚いた。
送られてきた教材は乾燥よもぎ。これをすり鉢で擦ってふわふわにして円錐形にするというけど、半信半疑。
一応やってはみたけれど、合っているのかわからず不安だった。
先生が「火傷するといけないので、生姜のスライスに載せてから火をつけて」とおっしゃっていたから、よけいに怖くなってしまった。お灸は諦めて、タブ粉を混ぜてお香にしてしまった。(笑)
そんなこんなで「お灸女子」に憧れながらも、お灸習慣が身に付かなかった私が最近出合ったのが「YOJO灸(ジョジョキュウ)」という火を使わないお灸だ。
なぜ惹かれたかというと、「世界初!アロマ水で焚くお灸」というキャッチコピーが目に留まったからだ。アロマ水で焚く?なになに、と興味津々でさっそく買ってみた。
セルフお灸のハードルが高いのは、「火が心配」「煙が臭い」「火傷が怖い」等だと思うけど、こちらは「無煙」「無臭」「水で発熱」とあるので気軽に試せそうだ。
アロマ水はひのき・くろもじ・バラの3種類あって、私はバラを選んでみた。「長野小諸薔薇」とあり、標高100mの地で栽培された無農薬の薔薇から作られたアロマウォーターだそうだ。
中身はお灸が12個とローズウォーターが3本。
使い方は簡単のようだ。
①アンプルを割ってアロマウォーターを小皿へ移す。
②白いシールを剥がして、粘着面を指につける。
③反対側の面をアロマウォーターに15秒浸す。
④ツボに貼る。
いざやってみると、アンプルなんて割ったことないから、なかなか割れなくて手間取ってしまった。でもローズウォーターがいい香りで癒される。
手順通りにローズウォーターに浸してから、まずは貼りやすそうな左手の合谷というツボに貼ってみた。ほんのり温かくてほっとする感じ。「熱すぎる場合は~」と注意書きがあったが、全くそんなことはなかった。
ローズウォーターが余っているので、首の後ろの天柱というツボに貼ってみた。なんか手軽でいいな。
調子に乗って、足の裏の湧泉というツボにも貼ってみた。この手軽さと、怖くない感じはお灸入門者にはとてもいいと感じた。ただそんなに熱くなかったので、お灸に慣れている人には物足りないかもしれない。
また、アロマウォーターは3本しか付いてないので、使い切ってしまったら水に浸すことになる。私は庭の花やハーブを時々蒸留してアロマウォーターを作っているので、それに浸けたらよさそうだ。
このYOJO灸を開発したのは、植物療法士・漢方養生指導士の橋本真季さんで、祖母が鍼灸師だった橋本さんは幼い頃からおばあちゃんの手伝いをしながら、全身のツボを学び、鍼灸に親しんできたという。
そして、テラピストの語源でもある「THERA(テラ)」という名のブランドを立ち上げ、このYOJO灸を始め、お香やアロマなどのオリジナル商品を販売している。
初めてお灸の講座に参加してから、あっという間に10年が過ぎてしまった。「なんとなく怖い」という理由でお灸習慣が身に付かなかったのは、あまりにも怠惰で、情けないと自分でも思う。
昔の人は医食同源、よもぎを乾燥させてお茶にしたり、お灸にしたり、お香にしたり、普通にやっていたんだろうな。
でもこのYOJO灸のおかげで、今回やっとセルフお灸入門の入り口に立つことができた気がする。何事も始めは怖い。最初の一歩はできるだけ低く、お手軽に。