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スピリチュアル音楽家、ローズマリー・ブラウン

不思議なCDに出合って、買ってしまった。いわゆるジャケ買いだ。期待外れだったらどうしようと一抹の不安もあったけど、長年お世話になっているスピリチュアル専門書店「ブッククラブ回」さんで紹介していたので、大丈夫だろうと思った。

 

<ローズマリーの霊感~誌的で超常的な調べ>

ショパン、シューベルト、リスト、ベートーヴェンに囲まれ、中央にいるのがローズマリー・ブラウン、イギリス人女性だ。著作権上では楽曲の作者とみなされているが、本人の主張では彼女は「音楽霊媒」であって、リストを始めとする偉大な音楽家たちの霊と交流し、曲を授かったという。

 

彼女の主張は物議を醸し、大変な誹謗中傷を受けることになる。そりゃあそうだろう。交流した霊たちは、リスト、バッハ、シューマン、ショパン、ベートーヴェン、ドビュッシー、シューベルト、ブラームス、グリーク、ラフマニノフという錚々たるメンバーなのだから。

 

しかし、そこはスピリチュアリズムの中心地であったイギリスだ。この音楽現象の真正性を証明しようと心理学や音楽の専門家たちが、彼女に対して様々な心理テスト、知能テスト、音楽能力テストを行ったり、彼女が霊たちから口述筆記した楽譜の分析を行ったりした。

 

その結果、音楽教育をまともに受けていない彼女が自力でこのような曲を書けるはずがないこと、それぞれの作曲家が霊界から送った新曲と生前の曲に共通する特徴が見られることなどから、彼女の主張は肯定的に受け入れられるようになり、1970年にLPレコードが欧米各国で発売された。

 

このCDは、長らく廃盤になっていたLPレコードと同じ音源にもとづく、世界初の正規盤CDということだ。

 

彼女は6年間におよそ400曲を「あの世」から授かったというが、CDには8人の作曲家による17曲が入っている。前半曲目をイギリスのピアニスト、ピーター・ケイティンが、後半曲目をローズマリー・ブラウン自身が演奏している。

「誌的で超常的な調べ」というサブタイトル通り、どの曲も幻想的でとても素敵なアルバムだった。特にリストの曲が心に響いた。

 

俄然興味が湧いて、彼女の自伝も読んでみた。音楽霊媒については、私は懐疑派ではなく「そういうことがあっても不思議じゃない」と思っていたけど、この自伝を読んで100%真実だと確信した。霊とのやりとりが面白すぎて、こんな具体的なエピソードは経験した人にしか書けないと思ったからだ。

 

<誌的で超常的な調べ ローズマリーブラウン>

1916年ロンドンに生まれた彼女は、いわゆる「見える子供」で、幼い時から霊感があった。初めてリストが彼女の前に現れたのは7歳の時だったが、霊を見るのは慣れっこだったから驚かなかったという。

君が大きくなったら、また会いに来るね。そのときは君に曲をあげよう

その後もリストはずっと彼女を見守り続けたという。そして彼女が夫を亡くし、子どもを抱えながら学校の給食室で働いていた47歳の時に、約束通り再び現れた。12人の霊界の音楽家たちを率いるリーダーとして。

 

楽曲を受け取る方法は主に口述筆記だったが、お互い試行錯誤で大変根気のいる作業だったという。英語が苦手な霊もいて、リストが通訳することもあったり、生前は話せなかった英語を霊界で習った霊もいたというから、このプロジェクトに対する本気度がすごい。

 

一方で「私の両手を一組の手袋のように支配する」という方法で誘導し、「私は何の努力もなく、1度も聴いたことがない曲を楽しく弾くことができた」こともあったそうだ。

 

面白かったのは、霊たちとのエピソードだ。偉大な音楽家たちが身近に感じられて、読んでいて笑ってしまった。

 

「ラフマニノフはよそよそしく、全く好きになれそうになかった。私にピアノのレッスンをするように執拗にすすめる」

「シューベルトは自信がなく、曲をくれたあとで『気に入った?』と心配そうにたずねる」

「シューマンはこの世の人間と意思疎通するには内向的な人物で、妻が代わりに曲を届けに来た」

「ベートーヴェンは一言も発することなく、私の心に音楽を焼き付けた。魂の気高さをひしひしと感じた」

 

彼女は「バッハは苦手。厳しくてユーモアのセンスを全く持っていない」と感じていたので、リストはバッハに「彼女のやる気を削がないで」と言ったそうだ。さすがリーダー。

 

彼らが霊界からこのプロジェクトを企てたのは、CDの解説によると「曲を通じて、自分たちが今も生きていることを世間に知らせる」ことで「この世で肉体を授かったことは自分の永遠の人生における一つの段階にすぎない」と知ってもらい、人々を励ますのが目的だという。

 

ローズマリー・ブラウンは2001年に85歳で他界した。口述筆記した自筆譜は遺族によってロンドンの大英図書館にすべて寄贈された。作品はおよそ350曲にも上るという。

 

調子に乗って楽譜まで買ってしまった。

難しすぎて弾けそうもない。霊界から誰かがやって来て、私の両手を「手袋のように支配」してくれないものか。そんなことがあっても不思議じゃない、と思うだけで楽しくなる。

 


ローズマリーの霊感~詩的で超常的な調べ

 


詩的で超常的な調べ 霊界の楽聖たちが私に授けてくれたもの

 

 

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